TAMU

コーダ あいのうたのTAMUのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.5
泣いた泣いた、笑って泣いたw
歳と共に感受性豊かになり過ぎて、慌てて口を押さえたが、久しぶりの声が出そうなほどww

大好きな『シークレット・スーパースター』より、全体にまとまりがあって、自然が美しくて、皆の気持ちに偽りが無くて、そして何より歌声に酔う。

本作、耳の聞こえない両親と兄を持つ高校生ルビーを中心に、一歩前に踏み出す物語。

前に踏み出す、躊躇する、それぞれの家族の葛藤が美しい自然を背景に、丁寧に描かれる。

やれ伏線回収だとか、あのシーンの意味はとかトリッキーな作品がウケる世の中であり、やや食傷気味であった身の上としては、ド直球のストーリーに刺さる。脚本最高♪

そしてアメリカの高校に合唱部なんかあるんか、との驚きを超える歌声の美しさと、懐かしい曲もある数々の楽曲。

改めて家族のあり方、美しさに気付かされる。
何より心があったまって前向きになれる!

主演ルビー役はエミリア・ジョーンズ。歌声はもちろんのこと、本作では家族唯一の健常者として巧みな手話もこなす。撫で肩、猫背の彼女のくりっとした瞳が印象的。

本作、父親役、母親役、兄役の3名は本当のろう者であるが、その3人それぞれ印象的なシーンがあり、思い出しただけで胸熱。
父、母、兄の思いが交錯するあたり、よく描けているな〜と感心。
お父さんとのトラックの荷台のシーン良かった。

そして、ベルナルド先生、エウヘニオ・デルベス。覚えておこう。
まさに先生が転職のような、厳しい側面と優しい側面と才能を見出す側面。

いやー、もう一度見に行きたいというか、サントラ欲しいというか、コロナの勢いもありためらったりもしたのだが、映画館の音響で大勢の皆さんと見て良かった〜♪
TAMU

TAMU