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ロスト・エモーションのBeSiのレビュー・感想・評価

ロスト・エモーション(2015年製作の映画)
4.6
今作のレビューは、意外と評価を高くつけた。その点数の大半を占めたのがこの映画で特徴とする近代建築の美しさ、撮影手法、心理描写の素晴らしさが理由にある。巨匠リドリー・スコットが製作総指揮を務め、世界的建築家の安藤忠雄とタッグを組んで製作された作品だが、やはり2人の天才が織り成す情景描写は圧巻である。ストーリーこそ少し陳腐ではあるものの、それを圧倒的で壮大な美しさでカバーし、ニコラス・ホルトとクリステン・スチュワートら役者の演技の秀逸さを駆り立てている。まるで別世界と同期しているような感覚に陥った。これは「ハードコア」でも言える事なのだが、この映画はひと味違うと感じた。リドリー・スコットだからこそ描き出せる世界観、安藤忠雄だからこそ生み出せる近代建築の美しさを存分に堪能出来る良作。
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