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ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界のRのレビュー・感想・評価

3.9
最近ハマり気味のジャイソンライトマンの今んとこいちばん新しい本作、見てみた。あまり評判が芳しくないので、期待せず見たんやけど、そんなに悪くないと、いや、むしろ、かなり面白いと思った。確かに、エマトンプソンのナレーションが、冒頭からあまりに説明的すぎてガン萎えを禁じえない。その説明いるー? いらなくねー?って入りから批判的な気持ちが沸き起こってしまって、その後ずっとそれを引きずる人がいるのもよくよく分かる。が、ナレーションを除けば、かなり面白いと思う。お説教くさいと感じる人も多いようだけど、全然そんな感じはしなかった。ちゃんと多数いるキャラクターたちの心情を丁寧に積み重ね、解決するものもあれば、こじらせてしまう問題も残して、ネットの世界が現実世界と切っても切り離せない一部となってしまった今だからこそ作り上げることのできた、切実な人間群像だと思った。複雑に絡み合ったストーリーであるので、印象的な部分だけ列挙しておくと、まず本作でいちばんハッとしたのが、退屈した人妻が、かの有名な不倫サイトアシュレイマディソンで出会った男の意外性ね。ウマイ!ってなった。そりゃそーゆーこともあろうし、あれデカそーやし、嬉しそうで、オモロかった。ってか同時に売春婦買ってる旦那とか、あの辺のシーンは声出して笑ってしまった。不倫は常によろしい。けどこのカップルの締めはさすがに微妙すぎでない? あと、普段はおとなしーい男子が日常的に刺激の強いポルノ見すぎて、初本番で勃起できないとか、何てことでしょう、と思ったけど、演じてる男の子が可愛すぎて全然許せます。てかこういう現象、実際起こってるみたいだねー。リアル草食で、ほんとにセックスぜんぜんしたがらない男子が増えてきたのも、ポルノサイトのせいでは?とか言われてるし。アクセスし易くなりすぎた代償ですな。あとは、女優目指してるバカビッチ親子。おかんの駆け落ちくらいで凹みすぎの少年と捨てられたそのパパ。初恋のイケメン、ブランドンに突かれたいがためにダイエットするクソビッチ。自分の娘のネットの動きを常に監視してるキチガイおばさんと、いちばん普通なその娘。など、印象的なキャラクターばかりで、最初から最後までかなり楽しめた。ナレーション以外は。でも、映像の感じとか、あと、音楽のセンスは本当にいいね、ライトマン。まさかのI feel loveには驚いた。この監督、ひょっとしてbisexualなんじゃなかろうか?と、実は前々から思っていたりするが…どうなんでしょ。
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