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駆込み女と駆出し男のminorufukuのレビュー・感想・評価

駆込み女と駆出し男(2015年製作の映画)
4.0
女性が自ら離縁を申し出ることのできなかった江戸時代の、幕府公認の縁切り寺で暮らす女性たちと駆け出し医者の話。

地味目な時代劇かなあと思って鑑賞したら、全編見どころだらけの快作だった。
当時の江戸の人がそうだったらしいのだが、役者陣がものすごい早口。それが歌うようにテンポ良いものだから、自然と楽しくなってくる。
離縁成立までの二年間、一緒の寺で尼として暮らす女性たちが絆を深めていく過程が素晴らしい。満島ひかりと戸田恵梨香の関係性がすごく好き。別れのシーンでは号泣だった。
そして、主人公の戯曲作家志望の駆け出し医者は大泉洋のためにあるようなキャラクター。ユーモラスな演技で物語を引っ張っていた。女性を取り戻しにきた侍を口八丁で追い払うシーンは痛快!
メインの三人の女性以外のエピソードも秀逸で、男女が別れるには様々な理由があるのだとしみじみ思った。
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