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ベルファスト71のkuuのレビュー・感想・評価

ベルファスト71(2014年製作の映画)
3.9
『ベルファスト71』
原題 '71.
映倫区分 PG12.
製作年 2014年。上映時間 99分。
IRAや北アイルランド問題を背景に、敵地に取り残された若きイギリス軍兵士の悪夢の一夜を描いたサバイバルスリラー。
主演は『300 スリーハンドレッド 帝国の進撃』でハリウッド映画デビューを果たしたジャック・オコンネル。

1971年、イギリス軍の新兵ゲイリーが着任した北アイルランドのベルファストは、半世紀に及ぶプロテスタント系住民とカトリック系住民による紛争が激化し、かつてない緊張状態にあった。
パトロールの最中に争いに巻き込まれ、敵対派の少年に銃を盗まれたゲイリーは、少年の後を追い、たった一人で敵のテリトリーに紛れ込んでしまう。

1971年に北アイルランドが誕生し、1972年に『血の日曜日』(Sunday Bloody Sunday.)、若しくは『ボグサイドの虐殺』(Bogside Massacre.)とも呼ばれるんがIRAに大きな影響を与える前の複雑な時代背景を持つこの今作品。
非常によくできたドラマであることを教えてくれます。
主演の新星ジャック・オコンネルは、北アイルランドに配属されたばかりの若い兵士ゲイリー・フックを演じているが、初めてのパトロールに出たとき、上官アーミテージ中尉(サム・リード)の無能さのおかげで自分の任務から外れてしまう。
部隊から離れ、見知らぬ街で迷子になった彼は、誰が味方で誰が敵かわからない中で、生き残りをかけた戦いを強いられる。
しかし、非常によくできたドラマでした。
誰が敵で誰が味方なのかがわからない。
傷つき、ナイフしか持たないフックに、四方八方から敵が迫り、映画は血塗られたクライマックスへと向かっていきます。
べた褒めはしたくないが、プロダクション・デザインの色調から、1970年代のパステルカラーと都市の衰退の灰色を見事に表現してたし、関係者全員を褒めるべき点が多々ある。
編集、演出、照明、すべてにおいて巧みやったし、何よりも素晴らしいのはキャスティングっすわ。
ベテランのショーン・ハリス演じるサンディ・ブラウニング大尉は、二枚舌の秘密部隊の指揮官として不気味な存在感を示しているが、オコンネルのエネルギッシュな演技がすべてをまとめてた。彼を主演にした作品をジャンジャンつくってほしいって思った。
また、今作品はフックの性格を説明するために時間を割いており、彼自身の人生や故郷への愛着についてある程度理解することができる。
ほとんど家族のいない男やけど、彼を頼りにしている人たちがいないわけではない。
これは、給料をもらって暮らす代わりに軍隊に入る多くの人たちの真の姿を描いていた。
今作品は、英国でスリリングでエキサイティングな映画を作ることができるという生きた証拠であり、素晴らしいストーリーの中に社会的評価の余地も残されている。

親愛なる友へ
I rebel; therefore I exist.
         Dear.Albert Camus
我反抗す 故に我在り。親愛なるカミュ
『不条理に対する反抗』が連帯や絆を生む事に繋がるなら、人は何かに反抗することにより己を存在せしめし、しいては命(魂)を大切に扱うことにほかならないのかと小生も思う。


Sunday Bloody Sunday – U2

Yeah
Mmm hmm

I can't believe the news today
Oh, I can't close my eyes and make it go away
How long? How long must we sing this song?
How long? How long?
'Cause tonight
We can be as one, tonight

Broken bottles under children's feet
Bodies strewn across the dead-end street
But I won't heed the battle call
It puts my back up, puts my back up against the wall

Sunday, Bloody Sunday
Sunday, Bloody Sunday
Sunday, Bloody Sunday
Sunday, Bloody Sunday
All right, let's go!

And the battle's just begun
There's many lost, but tell me who has won?
The trenches dug within our hearts
And mothers, children, brothers, sisters torn apart

Sunday, Bloody Sunday
Sunday, Bloody Sunday

How long? How long must we sing this song?
How long? How long?
'Cause tonight
We can be as one, tonight
Tonight (Sunday, Bloody Sunday)
Tonight
Tonight (Sunday, Bloody Sunday)
Tonight
Oh, let's go!

Wipe the tears from your eyes
Wipe your tears away
I'll wipe your tears away
I'll wipe your tears away (Sunday, Bloody Sunday)
I'll wipe your bloodshot eyes (Sunday, Bloody Sunday)

Sunday, Bloody Sunday
Sunday, Bloody Sunday
Ah
Sunday, Bloody Sunday
Sunday, Bloody Sunday
Ah, yeah, let's go!

And it's true we are immune
When fact is fiction and TV reality
And today the millions cry (Sunday, Bloody Sunday)
We eat and drink while tomorrow they die (Sunday, Bloody Sunday)

The real battle is begun (Sunday, Bloody Sunday)
To claim the victory Jesus won (Sunday, Bloody Sunday)
On

Sunday, Bloody Sunday
Hey, yeah
Sunday, Bloody Sunday

一部和訳抜粋。愚訳kuu ことGeorge

事実がクソ曲げられ、
TV(メディア)が真実として扱われるうちに
マジ俺らは無感覚(無関心かな)になっている
そして今日もまた
数多の人たちが悲しみに暮れる
俺らが飲み食いしている間
彼らは明日にも死んで逝く
真の闘いは始まったばかり
キリストがもたらした
<非暴力の>勝利を掴むための。。。

U2とは関係ないし、余談ばかりですが、
メタルバンド『Derision(デリジョン)』は、今作品の撮影が終了した数週間後に、リバプール・ニューシャム・パーク病院でミュージックビデオ『Predation』の撮影を行ってます。
廃墟となったこの病院は、架空の兵舎として使用されていて、バンドとクルーが到着すると、砂袋と鉄条網を備えた映画のセットがそのまま残っていたそうです。
ミュージックビデオはゾンビをテーマにしたもので、今作品のセットはミュージックビデオのオープニング・シーンに登場します。
動画配信サイトで検索したら視聴できると思います。
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