こうん

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのこうんのレビュー・感想・評価

3.7
コロナ療養あけて新年一発目は景気よくいくか!てなもんでIMAX/3Dのハイフレームレート上映ってやつで観てきましたアバター2。
毎回毎回辟易してしまって文句ではないつもりで言いますけど、3Dメガネonメガネがやはり後半になってくると顔面に負荷を感じてきて、おまけに本作は3時間超えで、なんちゅうか上映時間の半分くらい眉間あたりに不快を感じながら観ることになりましたね。
あれマジつれぇ~。
ま、そんなことはさておき、楽しいアトラクションでしたよ。映画っつうよりライドね。膀胱も耐えてくれたし、料金分楽しみましたって感じ。上映トラブルで20分遅れのスタートだったけど。
あとは…文句言うの、野暮だよね。でも後で言います。
甲羅クジラの意趣返し的に悪徳密漁親父の腕がワイヤー(出ましたJAWS描写)でぶっ飛ぶのが最高点かな。あそこはイエーイ!と叫びました。あとわりと人間やナヴィ族がサクサク屠られていくのも、こういう最大公約数の観客を集めることが命題の映画にしては悪ノリしている感があって、そこも好きです。
その辺の無慈悲と思い切りの良さはキャメロン伯父のいいところ。世界の王となっても出自はコーマン門下生ですし。
でも、ま、「お父ちゃん、家族、守るんやで!」という家父長制への固執というか、その前時代的なマチズモが自省なしに繰り広げられている様はうへーとなったし、ネイティリも息子殺されて修羅の顔になっててそこもうへー怖い、と思いました。
総じて、3時間余りの映画時間を経てもキャラクターはほぼ成長変化してないよね、っていうのが一番ウィークポイントだろうね。
そんでもってこれ、今後いくら目新しい世界観を広げていっても、この物語や因果律やドラマの構造やキャラクターが刷新されないと、このまま3,4,5作続くのきつくない?と思いました。
アトラクションとしては生気があるけど映画としてはもう第1作で死に体だよね。同じコンセプトで続けるならますます“映画の形骸化”になるだけだし、顔痛いからもう別に3Dとかいいし(とはいえ体験しとくか的な感じでまた観てしまうに違いない)。映画のアトラクション化、とはスコセッ師の懸念だけど、このシリーズも確実にそうなっているよね。
映画作品における物語やキャラクターやドラマが、映像体験というアトラクションに隷属されているのを見るのはつらいです!
(キリちゃんの中の人は本田翼かと思ってたけど志賀兄さんでびっくりした)
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