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ジャスティス・リーグのYYamadaのレビュー・感想・評価

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)
3.5
【DCエクステンデッド・ユニバース】
⑤ジャスティス・リーグ(2017)

◆登場ヒーロー
バットマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、アクアマン、サイボーグ、スーパーマン
◆ヴェラン:
 ステッペンウルフ
◆ミッション:
 ステッペンウルフによる、
 「マザーボックス」収集の阻止

〈見処〉
①DC版『アベンジャーズ』ここに集結!
・『ジャスティス・リーグ』は、2017年製作の『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズ第5作。
・本作は『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』にて、自らの命を賭して地球の危機を救ったスーパーマンによって人類への信頼を取り戻したバットマンが、迫りくる強大な敵に立ち向かうため、ワンダーウーマンとともに新たな仲間を探していく。
・そうして集まったのは、バットマン、ワンダーウーマンに加え、アクアマン、サイボーグ、フラッシュという、一筋縄ではいかない個性の強い超人たち。バットマンは彼らをまとめあげ、海底王国アトランティス、アマゾン族の秘境セミッシラ、S.T.A.R.ラボに存在する、破滅と創造をもたらす強大な「マザーボックス」の強奪を狙うステッペンウルフの脅威に立ち向かわなければならないが…(eiga.comより抜粋)。

②監督交代の影響
・本作は『マン・オブ・スティール』『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』に続くザック・スナイダー監督により、主要撮影を2016年4月に始まり、翌年12月に終了。
・スナイダーはそのラフカットをワーナー・ブラザースの幹部に見せたが、『バットマン vs スーパーマン』のダークな内容に批判が集中した経緯から、ワーナーはその内容に不満を持ち、大規模な再撮影のため、マーベル・シネマティック・ユニバースで『アベンジャーズ』や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の監督を務めたジョス・ウェドンをハンティング。
・スナイダーはウェドンがリライトした脚本に沿って追加撮影を開始したが、20歳になるスナイダー長女の自殺に伴い、途中降板。ワーナーは「2時間以内に編集」「ライトな作風」「公開日の遵守」を前提にジョス・ウェドンを後任監督に採用。
・ウェドンは、ワーナーの指示を守るため、ザック・スナイダーの撮影素材の約9割を採用せず、再撮影を敢行したが、キャストやスタッフの意見を受け入れないウェドンの高圧的な態度は撮影後にパワハラ論争まで発展した。
・紆余曲折にて完成した本作であるが、DC映画最低の興行収入に終わり、「バットマン=ブルース・ウェインはジョークを言うはずはない」など、批評家・鑑賞者双方のバッシングを受け、彼のキャリアは事実上終焉を迎えた。
・2021年3月、途中降板したザック・スナイダー監督が、初期構想に基づき、7000万ドルの予算にて追加撮影、再編集のうえ製作した『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』が世界公開。日本では2021年5月にデジタル配信予定である。

③結び…本作の見処は?
○: 悪評高い本作であるが、2時間に収まる上映時間となったことで、前4作のDCユニバース作品よりも、テンポの良く鑑賞が出来る。マーベル作品ファンには受け入れやすい作風。
○: 脇役を含め、DCユニバース作品の登場人物が大集結。大変贅沢なキャスティング。
▲: バットマンを中心に、ライトな雰囲気のキャラクターは賛否両論を招いている。
▲: ティムバートン版「バットマンのテーマ」、ジョンウィリアムズ作曲の「スーパーマンのテーマ」が流れているらしいが、何回鑑賞しても、そのシーンを見付けられず。
×: 作品の半分が新キャラの紹介。残りは、スーパーマン復活を描いただけの薄い脚本。マーベルの『アベンジャーズ』のようにヒーロー単体作品を先行上映のうえ、終結すべきであった。
×: 安っぽいアクション、魅力のないヴェランは批判を受けざるを得ない。
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