かつきよ

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密のかつきよのレビュー・感想・評価

2.5
びっくりするほどつまらなかった!!ここにきてこんな脚本何ー!?笑

過去二作も好みじゃなかったし、うーんと首を捻る所もあったけれど、それは「肌に合わない」とか「楽しみ方が合ってないんだな」とか、なんとなく作品とすれ違ってる感じがして、好きな人がいるのは理解ができました!
ただ、今作は単純に脚本がつまらなさすぎて、びっくり!過去作(特に一作目)って、すごく面白かったんだなって相対的に自分の中の評価が上がってしまうほどに。
過去作(ハリポタ)が好きな人とか、今作含め世界観がたまらなく好きな人とか、そう言った今までのファンも「最新作つまんな!」と思った人多いんじゃないでしょうか……わかりませんが。

見てすぐ思ったのは、お金をかけたC級映画。
C……は、ごめんなさい、言い過ぎかも。でも、脚本の出来は、ハリーポッター後継作で、超話題作のシリーズ「ファンタビ」の三作目、という看板を背負うにはお粗末すぎます。
有名作品で話題作だから期待値が上がるのはある。でも、わりと肌に合わないシリーズだからと、期待値下げてたはずなんですが……。
ハリポタシリーズも全部見直して、ネットで情報調べたりして、好きな人の話聞いたりもして、期待していないとはいえ作品を見るモチベは結構上げていました。だからこそ、見ながら唖然。何かあったのかな?制作でトラブル続いた?キャストも出番も活躍も脚本も違和感だらけで、大人の都合とか制作側の都合が押し付けられている感じが臭すぎます。全然世界観に没入できません。

そもそも、一作目でわりと完結してた話を、二作目で、明らかに後付けの設定載せまくって引き伸ばしてたのがやっぱり崩壊の始まりだったんじゃ無いでしょうか。二作目では、一作目の時はそうなるって想定してなかっただろう!っていうような後出し設定ボンボン詰め込んだ上に、全部中途半端にぶつ切って三作目に丸投げして……。その時点で悪い予感しかしてなかったけれども、予想以上に三作目は酷かったです。
すごく面白くしてくれるなら、後付けでも中途半端なところでぶつ切りでもいいかなぁと思っていましたが、満を持して公開された今作では、後付けで無理くり引き伸ばされた伏線系が全部蕾のまま収穫された様な気分。収穫はされたけど、全然膨らませられていないから……そんなに焦らす必要あった??っていう。三作目の制作に向けて期間がかなりあったけど、その結果がこれ????もう、脚本の人、こねくり回しているうちに、何周も回りすぎて迷走したのかなと邪推してしまいました。

過去二作は、展開が急で明らかな尺不足を感じたり、キャラクターに深みを感じなかったり、設定が(ハリポタから逆算して)後付け丸出しな感じがして作り込みを感じなかったり、そういった違和感をたくさん感じてつまらないと感じました。
なんと、今作はそれらを全て内包しつつ、それだけにとどまらず、さらにパワーUPした杜撰さを見せてくれた気がします。

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、個人的に特に残念に感じた事①はコワルスキーさんとクイニーのロマンス(過去二作でも特に好きな要素)……。コワルスキーさんももちろん、クイニーの心理描写や行動、キャラクターとしての動かし方のウルトラ雑な感じ。この二人の動向にワクワクしてる人たくさんいると思うんだけど、、、2人のキャラクターの意思が感じられず、完全にストーリーのご都合の奴隷にされて振り回されてます。

②は、装い新しく、めちゃくちゃダンディで強キャラ感が増した大人の邪悪なエロスを醸し出すマッツミケルセンのグリンデルバルド……のキャラクターとしての活躍具合。役者やオーラはめちゃくちゃによかったのですが……悪役としての強キャラ感、迫力、カリスマ描写、説得力、全てヴォルデモート卿に全然負けています。ラスボスはれるほど強そうに感じられない。

③は、一作目から重要なポジションに常に居座り続け、連作通して物語のキーマンになっていくであろうことが予感させていたクリーデンスの活躍。……してない。出てはいたけど、三作目の活躍シーン全部カットしても成立すると思われるレベルで本筋に影響しない。まじでいなくてもよかった。持て余されてた気がする。何故

④は、ダンブルドアの扱い……。色々。うーん。
一つ言えるのは、サブタイトルのダンブルドアの秘密って何????タイトル絶対間違ってる。シリーズ三作目にして、ハリポタから数えて十一作目にして堂々とそんなサブタイトルつけるからには新事実が飛び出してきそうなものだけど……そんな事なかったですよね???????????????なんかもう……

⑤としては、ヒロインの不在かなぁ。
個人的にファンタビのヒロイン全然好きになれないし、なんでお互い惹かれあってるのかわからないし、二人の恋愛要素も全然好きじゃないから気にはならなかったんですが、シリーズのヒロインがほぼ不在で活躍が一切ないというのはどうなんでしょう。ヒロインだからと言うか、レギュラーメンバーだと思っていたキャラが、必然性もなく活躍が減ったら誰でも違和感を持ちそうなもの。
カップリングのファンも、ヒロインのファンも、いたとしたらわりと御覚悟を。


……核心に触れないレベルであげてもこのラインナップ。
もちろん詳しく語るともっと残念な部分はたくさんあるのですが。

ちなみに、またキリのいいところでは終わりません。
二作目で投げた伏線は一応拾って?くれている?と言っていいのかわからないけど、不時着はしてるんですが。不時着すぎて脚バキバキに折れてる感じだけど。そんな雑な回収ならしない方がよかったって感じ。

とにかく見てみてくださいとしか。
なんでこうなったんだ……。









以下、ネタバレ有で色々詳しく面白くなかった点を深掘りしていきます!!!!!

ネタバレ有なので、ここから下は閲覧注意です。

















ーーーーーーーーーーーーーネタバレ有り















※ネタバレ有り










●ストーリー

魔法界の政権を手に入れるために「麒麟」を手に入れて、純粋な心を持つものにしか傅かないという麒麟ちゃんを、ネクロマンシーで操って自分を選ばせるという生命倫理もぶっとびのとんでもない作戦をたてたマッツミケルセンことグリンデルバルド。ダンブルドア軍団がそれを全力で阻止する話。
キーとなるのは、キリンの双子の赤ちゃんで、それをいかに守れるかと言うのが物語のキーに……。

世界に名を轟かせ、名前を口にする事すら憚られていたヴォ卿と違って、グリンデルバルドはなにかと世間から支持されている印象。
明らかに闇側の人間で危険思想の持ち主だって感じなのに、何故世間的に止めないといけないほど支持者がいてヨイショされているのかって部分が謎。それなりに練られた設定があるのかもしれないけど、とりあえず映画からは見えてこない。
カリスマがあるって事なのかもしれないけど、多分映画を見ていてグリンデルバルド支持派に共感できる人誰も居ないのでは?というほどキャラクタの描写や説得力がないので、この部分には最初から最後までずっと違和感を感じ続けました。

肝心の麒麟保護作戦についてだけれど、見ていて全然わくわくしなかったです。
ダンブルドアが集めたメンバー、ニュート、テセウス、バンディ、ラリー、ユスフ、ジェイコブ……ラリーはよくわからないし、ユスフは影薄いし、それ以外はまあまあワクワクするメンバーだったけど、最終的に、誰が活躍したのかって言われると……????
バンディが最後の最後で活躍を掻っ攫った感じはするけど、そこに至るまでの種明かし的な描写は皆無で、突然窮地にかけつけて都合よく麒麟の入った鞄を渡してくれるだけ。絵に描いたような都合主義的展開と役割で、わくわくとか、そうだったのか!?という点と点が繋がるような伏線回収も全くなければ、少しばかりの楽しさも全くない。エンタメなめとんのかと思うスカスカ具合は、とてもプロの仕事とは思えません。

実はこうだったんだ!と言う作戦とかトリックを見せてくれてなんぼのところを全部すっ飛ばして結果だけ見せてる。そんな子供騙しのご都合展開小学生にでも書けますよ。

チームを組んでミッションをこなす系の醍醐味といえば、もちろんチームの協力プレイもあるけど、一人一人の能力が最大限に生かされ、カチッとハマったような、このメンバーでなければなし得なかった作戦が成功した!という爽快感と達成感な訳ですよね。
今回、ダンブルドア軍団の活躍ってどうだったのかと言うと、全てが中途半端の極み。はっきり言ってメンバーは誰でもよかった気がする。
具体的なダンブルドア軍団の活躍と感想を書いていきます。

●ダンブルドア軍団

○ニュート

主人公なだけあって、一番まともに「ならでは」の活躍をしていた気がする。
特にテセウスが捕まった謎の監獄に助けに行ったシーンなんかは、ファンタビシリーズの醍醐味で、ニュートのために作られたシーンと言っても過言ではありませんでした。
魔法生物の生態をよく理解し、なるべく危険を避けるためにヘンテコな動きをしながら群れに混じる姿は真剣なのにどこか滑稽に見えてユニーク。
兄テセウスもしぶしぶ同じ行動をとるけど、やはり素人には難しいのか動きがぎこちないのが笑えるシーンでしたね。ニュートってやっぱすげーんだ。動きのキレが違う。

○テセウス

なんか活躍してたっけ……?
やり手のはずなのに捕まってただけ……

○バンディ

わ、いたな、こんなお手伝いさんポジ!って思ってて、脇キャラだと思ってたけど、この作戦の全貌は誰も知らない……って感じの意味深なセリフを残して、自分だけメモ読まされたりしてて、明らかに特別待遇。実際ラストで颯爽と現れて本物の鞄渡して救世主してくれるけど、道中の動きといえば偽物の鞄を作らせたくらいしか描写されてなくて……
前述の通り、活躍する展開自体は面白いけれど、そこに至るまで、どうやってあのグリンデルバルド軍団の追跡や監視を掻い潜ったのか、どんな動きを見せて備えたのか、全然わからなかったご都合お助けキャラのような感じになってしまったので消化不良でした。

○ラリー

今までまでいたっけ?新キャラ?
優秀な先生で、活躍してたのはわかったけど、それだけ。特別な見せ場とかキャラの深掘りはなくて、ただ普通に活躍してた人って感じで、数年経ったら真っ先に存在を忘れていそう。

○ユスフ

リタの兄弟。前作で出てきて、リタを失ってからの今作での活躍が期待されてたけど…………

活躍した????
グリンデルバルド軍団に潜入捜査っぽいことしてたのはわかる……
それをクイニーに見破られてたはずだけど……なぜかクイニーは見逃してくれて……?
結局妹の記憶取られたまま?

ラストシークエンスで、敵に回ったと思いきや結局グリンデルバルド軍団に攻撃してくれて、ちゃんと味方だった!って言う展開……テンプレすぎてなんの面白味もないよ。
しかも、記憶取られてる状態で、なんでちゃんと味方でいたのかとか、結局記憶は取り戻せたのかとか、潜入捜査してた時の動向とか、何も説明なし。バンディと同じく結果に至るまでの伏線や途中展開の見せ場みたいなものがないので、活躍に関してもカタルシスが生まれませんでした。

「潜入してもらって、寝返ったかと思ったけどちゃんと味方でした。」

↑この2行で今回のユスフの活躍の全てが説明できるほど薄い。キャラの活かせてなさえぐい。リタの弟、リタの婚約者というリタつながりでテセウスとの絡みとかもあってよかったんじゃないかなぁ。そう言うのも一切なし。脚本家はキャラシを見直して出直してくださいって言いたいです。

○コワルスキーさん

じぇ、じぇ、ジェイコブぅぁぁあ(;´༎ຶД༎ຶ`)
ビジュアルで杖持ってたからついに魔法でも使うのかと思ったけど、芯の入ってない珍しい木の杖もらって喜んでただけ。
ジェイコブ好きすぎて出てきたシーン全部好きだし、本気でいてくれてよかったけど、ダンブルドア軍団として何か役に立ったシーンあったのかな?って思うと謎の極み。
協力はしてくれてたけど、クイニーのことずっと追いかけて追いかけて追いかけてただけ
最後の結婚式?のシーンはほっこりしてよかったけど……

ラストの鞄作戦の時、やっとクイニーと話せたのはもちろんすごくよかったけど、「君が好きなんだ!ずっと一緒にいよう!大丈夫!」的な中身のない会話だけしてあっさり敵に見つかって出番終了。
クイニーとの訣別は前作で投げられた結構デカめの伏線だったのに、回収どうした????
ずっと避けられてましたがなんとか話せました、まる。としか表現できない、ドラマも何もない安直で雑な展開に驚きを禁じ得なかったんですが!?
コワルスキーにしかできない誠意の見せ方、行動、セリフ、そう言う特別な、他の作品からは摂取できないクイニーに対する「純愛」の表現が見たかったんですが。浅くて、新宿の駅構内でも見られそうなテンプレなやり取りしか見られないの、期待を裏切られすぎて怒りです

ダンブルドア軍団としての活躍にしても、魔法使いではない、ノーマジだからこその活躍があってこそのカタルシス。そういうのない。今作の脚本家キャラクターの扱いが全体的にクソ。少なくとも私とはツボが違いすぎて、残念と怒りが混じり合って噴火するレベルです。

麒麟ちゃんと仲良さそうに遊ぶ姿は微笑ましくてよかったです。コワルスキーさん絶対いいパパになるなぁ。

○アルバス・ダンブルドア

なんかしてた?
血の誓いで戦えないのはわかったけど、暗躍してる風で実際何をしてるのか全然わからなかった。ジュードロウがただひたすらに雰囲気があってかっこいいだけ。

タイトルのダンブルドアの秘密って、昔グリンデルバルドと恋仲にあったこと?好きだったってこと?そんなものはハリポタ時代からずーっとあった設定だし、わざわざ明言しなくても匂わせとかでよかったのになと思ってしまう。裏設定だからこそ光ってた、明言しないからこそいい感じだった設定だと思っていました、勝手に。

ラストの血の誓いが破棄されたシーンも、全然納得できない。
向こうは攻撃魔法で、こちらは防衛魔法だったからうんたらかんたら。なぜ誓いが無効になったのか映画を見ただけではとりあえずわからなかった。直感的に納得しづらいし、論理的な説明もない。ましてやそれに至る伏線もない。そのあたり全てがうやむや。
血の誓いの破壊に関してはもっともっとちゃんと魅せる演出があったのでは?映画のジャンルが謎。

最後のシーンで麒麟に傅かせたのもなぁ。ダンブルドア神聖視が激しすぎてかなり萎えました。
たしかに、人間として魅力的で、有能で才溢れる魔法界になくてはならない存在なのは納得。でも、ダンブルドアは決して聖人ではなくて、人間臭いところもあって、過ちを犯したり常に正しくはない一面もあるところが、ハリポタにおけるダンブルドアの描き方の侘び寂びだった気がします。
間違ったこともする、人間臭さを持っているからこその純粋さというか、混じり気のなさで、それに対して麒麟は傅いたのかもしれませんが。主人公に傅くとか、コワルスキーさんに傅くとか、そういうのならわかるんですがね。世界のダンブルドア贔屓みたいなものを感じてしまって……。
ニュート君よりよっぽど主人公然としてるんだよなぁ、スペックとか、能力とか、魅力とか……。

○ティナ

出てこなくて笑った。
出てきてるキャラクターですら影薄いし大した活躍してないわけだから、ティナが出てきたところで微妙な活躍しかしなかっただろうけど。
前の2作品通して全然好きななれなかったし魅力もわからなかったこで、出てこなくても全く個人的に気にならなかったけど、特に必然性もない適当な理由でメインヒロイン丸々不在で活躍がないというのは映画としてどうなのかとは思います。


●敵側のキャラクター

○グリンデルバルド

何やってた????活躍してた??????
ネクロマンシーして死体の麒麟に傅かせるのはマッドネスだけど、なんか……
マッツミケルセンの存在感と演技力で全部保っていたような気がします。
スマートさもないし、野心もあるんだろうけど、ラスボスより、小物っぽい……。なんだろう、マッツミケルセンにはオーラを感じるけど、グリンデルバルドというキャラクターにオーラやラスボスの迫力みたいなものは感じないです。
コワルスキーさんにクルーシオをかけて殺人未遂するんじゃなくて、ヴォルデモートならもうアバダケダブってただろうし……クルーシオしたとしても確実に仕留めてた。重要キャラクターだろうがなんの慈悲もなく殺すくらいの衝撃と迫力と憎悪がありましよ。(実際にコワルスキーさんが死んだら私が発狂しますが)
狡猾さや残忍さが足りなくて、演者の魅力以外に華がない。ヴィランとして頭一つ抜けない。制作側としても、グリンデルバルドの事どういう立ち位置で描きたいのか全然わからない。

○クリーデンス

あなた、絶対騙されてますよ。ダンブルドアの血筋だなんて、そんな適当で死ぬほど後付けな設定、信じちゃダメですよ!と思ってたのに、まさかの本当だった……。
そもそも存在が一作目で完結してて、2作目の蛇足感が強かったのに、これだけ引っ張っておいて、結局アバーフォースの息子でした〜って、唐突すぎるし後付け設定も甚だしくて全然盛り上がらない。
生命力強くて、オブスキュリアルだったのに長命ですげー!みたいな感じだったのに普通に死にかけだし。死ぬのか死なないのかはっきりしてよ。グリンデルバルドには「いずれ私のもとに戻る」とまで言われた重要キャラ臭を漂わせてたくせに雑にアルバスへの鉄砲玉にされるし。成功するわけないし、局面においてなんの影響もなさそうなことやらせて、なんなの?
クリーデンスいなくても映画成立してたくらいに蛇足的でした。

○クイニー

最早なぜグリンデルバルド側にいたのかわからないほどに優しい心を持ってる。最終的に結婚式してて、そのシーンは最高だったけど!!
敵の中枢にいたのに、なにがどうなってしれっと戻ってきているのか……???そんなサラッと流していいような関係性の変化じゃなかったけどな。みんな本当にごめんね、私が間違ってた……じゃないけど、そういう一言とか行動とかシーンが何もない。
というか、グリンデルバルドまだ死んでませんが、いつグリンデルバルドの魔の手から解放されたの?
開心術とかいうチート能力持っててグリンデルバルドに囲い込まれてて、洗脳とか、自分の元から逃れられない契約とか、嘘をつけない呪いとか、そういう処置されなかったのでしょうか?
麒麟をネクロマンシーするくらいの血も涙もない闇の狂人が、そう言った対策とか何もしないでなぁなぁのままクイニーを手放すのが全然想像できなくて、むしろグリンデルバルドのカリスマを疑う。クイニーに関しては闇堕ちすら全然共感できなかったけど、その闇堕ち設定を1ミリも応用できて魅せる演出に変換できていない事が残念すぎて……
だったら最初から闇落ちする必要なくない?みんなこう言うのが好きなんでしょ?って思った?中身の伴わないガワだけの表現はむしろ怒りなのでやめてください!!と叫びたい

○ナギニ

どこ???????????
めちゃくちゃ闇側のヒロインポジションで、いかにしてヴォ卿のペットになるに至ったのか……が注目されてたキャラクターがまさかの謎の左遷。
一体何が……物語的には絶対に左遷はおかしいから、なんか、大人の都合的なサムシングがあったのだろう。この映画、そういう大人の都合を思わせる違和感が多すぎませんか?


●その他のキャラクター

○アバーフォース

ダンブルドアの秘密のうちの一つって、アバーフォースに子供がいて、しかもそれがクリーデンスだったって事?
アルバスの恋心とは違って、たしかに新設定だけど、そうだったのか!という驚きや発見じゃなくて、後付け設定乙としか。言葉を尽くして説明する必要ないですよね
後付け設定、全然アバーフォースのキャラクタに合致してなくて萎える

そもそもアルバスとダンブルドアって妹の件でずっと絶縁してて交流なかったはずでは……
普通に交流しとる
ハリポタの時点で出来上がっていた設定を破壊してまでやる意味があるとは思えない。

○アリアナ

ダンブルドアの妹
ハリポタ時代から存在感はちゃんとあって、今回ダンブルドアの過去がクローズされるということで新情報を期待してた人も多かったと思うけど、わりと知ってた情報のみで残念
ずっと口伝でのみ語られ続けてきた、グリンデルバルドとかアバーフォースとかとの喧嘩に巻き込まれて死亡って設定も、実際のその回想シーンとかもっと詳しい情報が出てくるのかなって思ったけど全然そんなことなかったし。

唯一出てきた新情報といえば、実はアリアナはオブスキュリアルだったってこと。
二作目の時点で予想してる人がいて、そうだったら面白いなと思ってたけど、いざ明かされて見た時の感想は「やっぱりそうだったんだ!!!面白い!」じゃなくて「へー」だった。
というのも、せっかくの新設定なのに、それで新たな事実がわかるわけでもなく、物語の核の部分に関わってくる事もなく、ただ純粋に後付け新設定がポンと言及されただけ。正直、「で???」以外の感想が全く生まれなかったです。


●総評

違和感と後付け設定と大人の事情しか見えない作品。脚本が面白いわけでもなく、キャラクターも設定も全然生かされていないので見応えが全然ない
ハリーポッターを軸にして考えると完全に蛇足。
どうしても何かあるのでは……と期待してしまうけど、このペースで行くと4も5も期待外れでぼんやりと話が進んで終わりそうだなと思う。エンタメ作品であるはずなのに、エンターテイメント性が低い

考察サイトとか感想サイトも巡ったけど、考察するような事も、深い感動の言葉とかもなくて、みんな似たり寄ったりの感想ばかり。かくいう自分もだけど……
こんなにもビッグタイトルなのに、ここまで鑑賞後に情報収集のしがいがない作品も珍しい


【参考】

https://otakaranet.com/fantabi3.html#i-3

ちゃんと映画が好きな人で、シリーズが好きな人が書いてくれてるんだなとわかって、読んだ限りで一番丁寧でわかりやすく良質だった。
人物紹介、ストーリー紹介、節目節目での考察や感想がどれも的を射ていて、このサイトを見れば復習も考察もバッチリだと思う。

なんでニュートが主人公なのか謎だったけど、

「ニュートはいかなる動物であろうとも愛せる人で、ダンブルドアは自分をモンスターだと思っているから」

っていう話は感動した。ローリング先生そんなこと考えてたのね。
疑問に思った事も、私なんかは制作側の不備とかだと思ってたけど、このサイトはちゃんと考察していて助かりました。
悪くは書いていなかったけど、違和感を持った部分が結構被っていたので嬉しかった。
かつきよ

かつきよ