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神様イノンと火の物語のRのレビュー・感想・評価

神様イノンと火の物語(1972年製作の映画)
3.5
火が神様イノンの独占物で、人間は火を持たず、凍えて生活していた太古のある日、クマが夢を見る。タカとビーバーとオオカミが、日の沈む山で火を得るという夢を。神様のお告げだと人間たちは盛り上がり、3匹に旅をさせて火をゲットしてもらうという、ネイティヴアメリカンの民話を基にしたアニメ。オープニングのまがまがしさがかなり印象的で、ガキンチョが見たらちょっとしたトラウマになるんちゃうかな。日本昔ばなしで我ら世代がなったように笑 どういう意味を象徴したものなのか、深いところはよく分からん点も多かったけど(例えば貝に火を詰めて運んだりとか⁇)、オオカミくんは獲物を見つけて追いかけて森に行ったきり目的を忘れて戻って来なかったり、人間は結局何ひとつ行動せず動物たちの恩恵に浴するだけだったり、となかなか意味深な展開アリ。人間の豊かな生活が自然の恩恵であることを描いてあるのはなるほどネイティヴアメリカン的発想で、改めて考えると西洋では珍しいテーマだなと思った。アニメとかにしても、あんまりそういうテーマのものってないよなーと。あと音楽がずっとプログレロックな感じなのもよかったし、インパクトの強い印象的な画風と、紙芝居的なナレーション、静止画の部分部分をアップでカメラをダイナミックに動かして見せる演出とか、ふつーっちゃ普通やけど、見てて楽しかった。
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