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罪の余白のminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

罪の余白(2015年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

ある日女子高生が校舎のベランダから転落死する。娘の死に悲嘆に暮れる父親は、パソコンに書かれた娘の日記から娘がクラスメイト2人からいじめを受けていたことを知る。父親は娘の死の真相を求めて日記の女子高生に接触を図るのだが…という話。芦沢央の処女小説が原作。

DVDパッケージのアオリ文句が映画の「渇き」のそれに似ていたので衝撃作を期待して鑑賞したが全体的にインパクトには欠ける印象。いじめの主犯である高校生もサイコパスという程の狂気は感じられず少し捻くれた悪ガキ程度。どちらかというと、父親役の内野聖陽の荒れ果てた演技が緊張感にあふれていて目が離せなかった。父親といじめ主犯との高度な心理戦という触れ込みだったが、父親の方がかなり暴走気味のため本来なら早い段階で警察が動いてもっと行動を制限されそう。また、いじめ主犯の方もそこまで計算高くないので面白みにかける。ただ、ヒロインの吉本実憂の悪女演技と目力はなかなかのもので、主人公同僚役の谷村美月への暴言は言われたらトラウマになりそうなレベルだった。

終盤の両雄の直接対決の流れがイマイチ。主人公の計画も最後以外は穴だらけだし、まんまと引っかかるヒロインも間抜けに見える。登場人物のキャラクター変更から原作小説を改変したようだがあまり上手くいったようには見えない。

僕は昔から内野聖陽と上川隆也の区別がつかなくなる病にかかっているのだが、よく見ると全然似てないなあ。
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