140字プロレス鶴見辰吾ジラ

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

4.0
【I know…】

これは完結か?
それとも打ち切りか?

140分に詰め込まれた圧倒的な物量と溢れ出る思い出。否応なしにに恐怖を感じさせる禍々しい惑星のイメージと空を覆い尽くす巨大戦艦のイメージ。それでもなお希望という不確かなモノ、自分の出生の秘密、自分の根幹にある想い、各々が各々の、そして制作者が制作者としての思惑、思想、意思を物量作戦として展開させる。圧倒的にエモい、そしてエモい。

Ep8の世界、コンテンツを侵略してきたディズニー帝国への内なる意見からJ.J.エイブラムスが解答を迫られる。

「あいつらはカルト教団だ。手を組むのか?」とメタ的なセリフは内なる声か?すべきことに気づきながら迷える者に沈黙が答える「I know」は赦しなのか?

完結させた物語か?
打ち切られたテンションか?

本作はスターウォーズサーガに疎くても大丈夫ではなかろうか?我々はスターウォーズにて心に芽生えた種を育て、ある者はそれを各地に咲く野の花のように開かせた。

ニュータイプしかり
独立記念日しかり

もはやスターウォーズは古典的になりすぎてしまった。遠くまで歩みを進めながら時代に取り残されてしまったのか?

それでも躍動するキャラクターに意味はあり、彼らは戦士で彼らは友だ。

物凄い物量と賛否の嵐が彼らの行く手を高波として、小惑星帯として阻もうとも、本作のディテールと言う名の欠損を夜明けに向けて奮い立たされるキャラクターと作り手の熱量で乗り越えようとした彼らの戦いの記録としてエモすぎると思うのだ。

May the force be with you

我々は荒波を超えて行く者だからこそ、胸に秘めた想いは偽りはないのだと信じる。