ルパン三世TVSP第8作
世にも珍しいホワイトジャケットの砂漠仕様ルパンが登場します。
ルパンのことをベイビィと呼ぶ、ヨーロッパ暗黒街の顔役ドルーネ老。
病床に伏せる彼から、トワイライトというピンクダイヤを譲られたルパンは、モロッコ少数民族ゲルト族の隠し財宝を追い求める……という物語です。
民族対立という深刻なテーマを背景にしている本作。
帝国主義による旧植民地において、旧宗主国により権力付与がなされた民族(劇中でのイゴ族)が、他民族(劇中でのゲルト族)の自治権等を奪うことに端を発する紛争(及び、同一民族内での主義主張を異にする者同士の対立)を描くというのは、正直子ども向けアニメのTV映画版では荷が重いように見えます。
案の定というか、冗長な展開となることもしばしば。
これまでのTVSPルパンは、どの作品もかなりスピーディーな展開を基本軸としている印象のため、緩く間延びしたアフリカの雰囲気が続く本作は、むしろそれが持ち味なのかもしれません(偏見のある記載ぶり、申し訳ありません)。
キャラデザは少々古めかしいもので、『タッチ』や『ドラえもん』のような作品が連想されます。
その割に、やたらと肌の露出シーンが多く、TVSPでおそらく初めて、女性キャラクターの胸が丸裸になってしまいます。
攻めの姿勢なのかもしれませんが、別にそんなお色気要素いらない……。
「よせやい爺さん、ベイビィって呼んでくれよ」
【本作のゲストキャラ】
ララ……ゲストヒロイン。ゲルト族再興を目指す一味のメンバー。しかしてその正体は、ゲルト族王家の末裔にしてドルーネの孫娘。
貞千代cv:野沢那智……五ェ門と同門のオカマ戦士。現在はフリーランスの殺し屋。五ェ門に「同門の恥」と呼ばれ、執拗に付け狙われる。