フアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!
というムロツヨシが絶叫するシーンや噛み合わない感じの会話シーンで声殺しながら笑ってたのですが、クライマックスというかタイトル出てからは感情を殺した殺人モンスターの活劇を前に笑うという行為を忘れて没入しました。
「遊びは終わりだ!」ではなく、表側から裏側に引きずり込まれたような感覚です。
タイトルが出される際の音楽の入れ方は素晴らしく、戦争映画のようなコーラスと締め付けられるようなドラム音。ポン・ジュノ監督の「殺人の追憶」を思い出しました。
そもそも「ヒメアノ〜ル」ってタイトル自体に「〜」を入れてこの展開はキツいです。「〜」って、佐津川愛美メッチャ可愛いな〜っていうときに使う「〜」じゃないですか…
役者陣営のエネルギーの込め方が見事で
森田剛の終始トーンの低い声と表情
濱田岳のボンクラ感
佐津川愛美可愛な〜
ムロツヨシの名言製造機っぷり
※発狂したように叫ぶシーンは素晴らしい
登場人物が幾何学模様のように交差していく流れが、序盤の三角関係モノ?というような問いを跳ね除けて、さらに絶妙な配置がされているためズブズブとこの物語にライドさせられました。タイトルシーン以降は韓国映画を見てるかのような錯覚…
不快さと蓋をしまい思い出に苛まれるところがツライ。
エクスタシーのカットバックや
心を抉るように打ち込まれる思い出のボディブロー
最後の森田の「麦茶!」というセリフの空虚に寄る辺なく舞っていくところまで異彩で身近で末恐ろしい物語を叩き込んできたことに感激です。
「殺人の追憶」を見たとき邦画は絶望的に手が届かないと感じましたが、気持ちの悪い、決まりの悪い希望が残った気がします。