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COBAIN モンタージュ・オブ・ヘックのabeeのレビュー・感想・評価

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【世界で1番キラキラした目を持った純粋すぎる1人の青年の一生】

こんなこと不謹慎だけども、私が死んで誰かが生き返るなら、この世界に戻ってきて欲しい人が3人いる。1人はミッシェルのアベフトシさん、1人はLINKINのチェスター・ベニントン、そしてもう1人がニルヴァーナのカート・コバーン。ただ、チェスターとカートはこの世に戻ってくることを望まないだろうと思うけど。

初めてニルヴァーナの曲を聴いたとき彼はすでに死んでいて、テレビの中の彼を見て世界で1番キラキラしたキレイな目をした人だと釘付けになったのを覚えています。そのころしばらく弾いてなかったギターを引っ張り出してきてニルヴァーナの曲を片っ端から弾きまくってた。当時の私にしてみたらかなり奮発してフェンダーのジャガーを買った。本気でギターを勉強したくなってギター教室へ行ったらコードの押さえ方が変だと直された。ニルヴァーナのビデオを観ながらギターを練習してて、カートの変なコードの押さえ方で覚えてしまってたせいだった。それが嫌で結局4週間でギター教室へ行くのもやめてしまったけど。

そんな風に私の人生に大きな影響を与えたカート・コバーンのドキュメンタリー映画。だから他の映画みたいにスコアなんて付けることはできないけれど、私が大好きなカートの姿がたくさん詰め込まれた作品だった。ステージで歌うカートも大好きだけど、フランシスと一緒に映る優しい顔のカートが1番大好きなのです。

未だにニルヴァーナの好きなアルバムは?って聞かれると「ブリーチ」か「イン・ユーテロ」なんですけど、これ言ったら友達に「マジで?笑」って若干引かれましたよね笑 「ハート・シェイプド・ボックス」が楽曲、PV共にかなり好きなんで…どうでもいいけど林檎さんの「ギブス」はこの曲のPVのオマージュ丸出しですからね。

昔何かのラジオで誰かが言ってたけど、「ニルヴァーナがああいう時代に人気を博したのは暴れるのに丁度いい音楽だったという理由だけじゃない。それは根底にある音楽としての美しさだ。実はベースにクラシックやヒーリングミュージックに通ずる音としての美しさがある」みたいなことを言ってた人がいた。
この作品ではストリングスやオルゴール・ミュージックにアレンジされたニルヴァーナの楽曲が使われててこの言葉の意味が本当に良く分かる。

ニルヴァーナの音楽は地球が滅亡しても決して消えることが無いんじゃないかと思う。
グランジの「神様」とはよく言ったものですね。
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