ククレ

ロブスターのククレのネタバレレビュー・内容・結末

ロブスター(2015年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

「哀れなるものたち」のセンスについて行かれへんかったから、この監督の代表作を試してみようと思って鑑賞。
やっぱりアカンわ。今作は本当につまらなく感じた。たくさんの有名俳優が出てるけど、なんでこの監督が支持されるのかわからん。
シュールで不条理な映画は嫌いではないんやけど、コメディ要素はなくてずっとシリアス…。なんか合わなくて後半は早く終わって欲しかった。見終わったあと疑問だらけやったから考察するためにネットでいろいろ見たけど…そんなに深いテーマは感じなかったで。

以下はネタバレ…







街でひとりでいたら職質されるし、山に逃げたら狩られて殺されるくらい「独り身」を敵視した社会。
前半の「ホテル」の「恋愛バラエティ」みたいな駆け引きは面白かったけど、結局は何が「ゴール」なのかがわからんやん。はじめの質問で同性愛者かどうか聞くシーンがあったけど、ペアであれば同性でもいいのか?「子孫を作ること」が目的ではないんやね。
ヨットのあとは結婚するのか?「鼻血カップル」のところに現れた娘は何者?どうやって動物に変えられるの?

それらの疑問が後半に明らかになっていくのかと思いきや、森に入ってからはまるで別の映画に変わってしまい、「独身者レジスタンス」の展開に。住居もなく野宿してるけど、彼らも何を目的にしてるのかわからん!リーダーは実家に帰ったりしてるやん。ホテルを襲撃してたけど、結局どうなったの?システムを壊滅させたいわけではないみたい。

胸糞わるいシーンも多かった。「血も涙もない女」が犬を蹴り殺したシーンに絶句。主人公が子どもを蹴って「父親と同じ歩き方になる」などとほざくシーンにも嫌悪感。この監督のこういうセンスが嫌い。

パートナーとの「共通点」を見つけることが重要らしい。足を引きずっていたり、鼻血が出やすかったり、残酷だったり、近視だったり…。主人公はラストで、彼女と同じ盲目になるかどうかを迷うシーンで終わる。
終わるなよ!結論はしっかり伝えてほしかった。観客に解釈を委ねるような映画は好きじゃない。

「目を潰して一緒に暮らした」
「盲目になったフリをして一緒に暮らした」
「彼女をおいて逃げて、一人で暮らした」
「ホテルに戻って新しいパートナーを探した」
「ホテルに戻ってロブスターにしてもらった」

いろいろ考えられるけど、ロブスターになるのが一番幸せなのかもしれない。まぁ、どーでもええけど。
ククレ

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