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アクアマンのCureTochanのレビュー・感想・評価

アクアマン(2018年製作の映画)
3.6
みんなが観ちゃう映画は、こっちの年季が入っていればいるほど、早く観ないと損をする。本作だって、泣けるとかいう感想を読んだだけで先がわかってしまうところがある。いうほど面白いか?ってなるのも必定である。

そんなことより個人的に面白いと思ったのは人種問題という、いま流行りのモチーフにみられる混乱である。パトリック・ウィルソンは絵に描いたよーな白人で、たしかに純血の王様としてぴったりだし、いい役者でもある。それと対比される主役は、なんとも顔がエディ・ヴァン・ヘイレンに似ていた。エディはオランダ人とインドネシア人の混血で、つまり半分ほどモンゴロイドが入っているので、LA近郊で育った幼少時には差別されたと語っている。ジミヘンとかJBとか、実はすごいミュージシャンにはモンゴロイドの血が入っているのだ。そういやタイガー・ウッズも遺伝子の半分以上、5/8はモンゴロイドなので、帽子を取ったらおでこの色が薄いし、捕まったときのマグショットが色白でおかしかったものだ。

まー何にせよ本作では、純血ではない、という記号にとって非白人であることは必須なのである。アクアマンの父親も環太平洋モンゴロイドが入ってるし、アトランティスの中にも部族はいろいろあって、黒人みたいのもいるんだけどCGで変なデザインにされていた。こういう中途半端をやると、結局差別の上塗りになるだけでなく、モチーフとして表層的になってしまう。ハリポタのハーマイオニたんが、どっから見てもガチ英国系なのに差別されている、という設定のほうがよっぽど普遍性があるのだ。

まぁそれはさておき、ヒロインの女優はよかった。
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