140字プロレス鶴見辰吾ジラ

ちはやふる 下の句の140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)
3.8
GW映画7番勝負第2戦。

野獣vsサイコパス‼︎

熱量は上の句よりも落ちてしまうし、終わり方は釈然としない。
納得いかない理由は明解で
”みんないいヤツ”だから活躍をもっと見てたかったというところに帰着する。
上の句でのキャラクターへの愛着のさせ方は中々でしたし、ちゃんと苦悩して成長して彼らにまた会えたのにお別れなんて…という良い意味なのだが感情面で納得いかないものだと感じている。

全国大会にコマを進め、あらたとの再会、クイーン若宮の登場で熱量やカタルシス面では実数値は下の句のほうが高いといったところだろうか。

特にクイーン若宮のサイコパス感?これが良いですし、ちはやとの一騎打ちで野獣vsサイコパスという構図が心地良い。
かといって今作の女子キャラに共通する明らかな変態性?イレギュラー感という方が適当か?それを持ち合わせている。
下の句の前半はドラマの続きからゆえにそれに重きを置き鈍重な印象があるものの期待感をしっかり配置できていて致命的なことはなかった。

クライマックスは仲間の大切さと1人で闘うことへのイデオロギー闘争となり、前半まで曇っていたものが、ちはやの髪をかきあげ耳を晒すシーンから一気にカタルシスの濁流を引き起こし、スローモーション映えする演出と広瀬すず力を存分に発揮してくれた。

下の句での失速を心配したが人気漫画の実写かとして天晴れな快作となったのでした。