140字プロレス鶴見辰吾ジラ

COP CAR コップ・カーの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)
3.7
家畜が見ていた鬼ごっこ〜
チ○コを出した子1等賞〜
夕焼け小焼けでまた明日〜
ま〜た明日〜
いいな、いいな
人間っていいな〜

まず少年2人の絶妙なバカっぽさが素晴らしいですし、動きがおぼつかなく見てるこっちがヒヤヒヤモノ。
パトカーを見つけるまでの会話のあまりにもマヌケな感じがヒヤヒヤと安心感をミックスさせ、どうでもいい会話だが無駄なく少年2人の身の上を引き出してくれるのが良い。

さてさてパトカーを盗まれたベーコンは、キレキレのサイコ野郎かと思いきや、パトカーがなくなったと気づくときの顔、必死にタンクトップで走る姿がなんともマヌケ。明らかな悪ではあるが間の抜けた部分をミックスさせると絶妙な味わい。靴紐使って車盗むシーンと無線機のチャンネル変えさせるシーンのギャップが見事。

他にもトランクに捕まってるマヌケな悪人、偽善者おばさんなど愉快なコント劇となっていく。

このマヌケさが見るものに対して緊張感と人間味ある暖かみをもたらしてくれるのではと感じる。
子どもならではの冒険心と無自覚でパトカーを走らせる、逆走させる、銃口を覗き込むのは緊張感、走り方のフォームの悪さ、妙に大人ぶろうとするマヌケさのバランスがいいです。

ベーコンやその他愉快な仲間もキレているが…名案を思いついたが…などスリルさとは裏腹に人間味が臭いほど感じ取れる。

最後は日の暮れた1本道をパトカーで疾走するシーンと臆病な方の少年の成長をパトランプがおぼつかなく映し出してエンディングでプッシー。

でんでんでんぐりがえしで
Bang!Bang!!Bang!!!

追記)
今作は大傑作、年間ベスト級とはいきませんが、なんでしょうか?佳作やグッドシネマ大賞であれば、私のグッドシネマオブザイヤーはこれ!と思える作品だったかと思います。