このレビューはネタバレを含みます
容赦なく垂れ流される日々は、あきらめのデカダンス。
汚れたワインで、酔狂の扉を開く。
そこにあるのは、C'est une vie stupide et vide…
それとも…?
拠り所を求めて彷徨う、ふたつの魂。
ポンヌフの橋から見る花火はまるで世界のすべてのように美しく、ほんの少しだけひらかれた心は夜空へ駆けてゆく白馬。
冷えた体温に触れ、内側を覗き、ぼやけたあなたの姿を見る。
これは…愛?
情熱の赤、冷静の青、そして…運命を導き出そうとする白。
赤い花火、青い夜、白い吐息…束の間のダンスは刹那。
"誰かが君を愛している
君が誰かを愛していたら
「空は白」と言ってくれ
俺は「雲は黒」と答える
それが愛の始まりだ"
もうすぐ瞳の幕が降りる。
わずかな希望に身を委ねるのは、罪?
暗闇から抜け出して、もっと世界が見たい…悪夢を終わらせて。
…愛じゃなかった。
…悔恨を紡ぐ幾星霜。
両眼で見るあなたの笑顔の裏で、隠し持った秘密が痛い。
揺れる…。
白い雪の中、あなたの愛を確信に変える。
今、わたしは愛の渦の中。
遠回りのセ・ラ・ヴィ。
両手を広げ…さぁ、想いのままに。
まどろめ、パリよ。