LoveAnimal14

ポンヌフの恋人のLoveAnimal14のネタバレレビュー・内容・結末

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

容赦なく垂れ流される日々は、あきらめのデカダンス。

汚れたワインで、酔狂の扉を開く。

そこにあるのは、C'est une vie stupide et vide…

それとも…?


拠り所を求めて彷徨う、ふたつの魂。

ポンヌフの橋から見る花火はまるで世界のすべてのように美しく、ほんの少しだけひらかれた心は夜空へ駆けてゆく白馬。

冷えた体温に触れ、内側を覗き、ぼやけたあなたの姿を見る。

これは…愛?

情熱の赤、冷静の青、そして…運命を導き出そうとする白。

赤い花火、青い夜、白い吐息…束の間のダンスは刹那。

"誰かが君を愛している
君が誰かを愛していたら
「空は白」と言ってくれ
俺は「雲は黒」と答える
それが愛の始まりだ"


もうすぐ瞳の幕が降りる。

わずかな希望に身を委ねるのは、罪?

暗闇から抜け出して、もっと世界が見たい…悪夢を終わらせて。

…愛じゃなかった。






…悔恨を紡ぐ幾星霜。

両眼で見るあなたの笑顔の裏で、隠し持った秘密が痛い。

揺れる…。


白い雪の中、あなたの愛を確信に変える。

今、わたしは愛の渦の中。

遠回りのセ・ラ・ヴィ。

両手を広げ…さぁ、想いのままに。



まどろめ、パリよ。
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