松竹が若手映画制作者の育成のために発足したブルーラインレーベルで、初めて海外市場向けに制作した作品とのこと。意欲はともかく、何だかなあ的な。忍者ムービーと思ってみた海外の人はポカーンじゃないの？
幕府の忍者禁止令で、忍者は人に非ずな設定。ディーン・フジオカ扮する忍者・伝蔵は、忍者であることを隠し、姫の江戸行きを護衛するのだけど、道中、“もののけ”をはじめ、人からも襲撃される。
もののけは水の集合体みたいなもので、これがじわじわ襲ってくる感じが怖く、ホラーっぽい。もののけも、妖怪というよりは、エイリアンですか？みたいな。
そして、問題なのが忍者・伝蔵。忍者っぽさ皆無。ちょっと注意深い若い男という感じ。忍者に期待しまうのが、特殊な道具や技だけど、そういうのは一切なし。強いて言えば剣の使い方がちょっと変って感じだけで、それも特殊な強さにつながっているとは思えない。
要は平和な時代に居場所がなくなった忍者の悲哀みたいなものを描きたいのかもしれないけど、そもそもこの伝蔵が忍者であるということが全く伝わってこないので、悲哀も何も…。
ディーン・フジオカさんというのは人気俳優らしく、劇場には女性客が目立った。この俳優の人気で日本ではまあまあ人気になるかも（といっても1週間限定公開らしいけど）。
