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フェームのHKのレビュー・感想・評価

フェーム(1980年製作の映画)
3.7
TVシリーズにもなったしリメイクもされたアラン・パーカー監督の代表作のひとつです。
同監督作は『フェーム』の前後の作品はけっこう公開時に観ていますが、私は当時から青春モノが苦手で本作はずっとスルーしてました。

今回は監督の追悼鑑賞として初めて観ましたが、初めてとは思えない不思議な感覚でした。
私は当時ニューヨークにいたわけでも音楽学校に通ってたわけでもないのに、この映画を観ると学生だった‘80年代がいろいろと懐かしく思い出されました。

アイリーン・キャラの主題歌が当時流行った(その後の『フラッシュ・ダンス』の主題歌も)せいもあるでしょうが、国境を超えて共通する‘80年代の空気というものがあるのかもしれません。

舞台がいわゆるエリートと金持ちのための私立の音楽専門学校ではないのがいいですね。貧富や人種もさまざまな夢多き若者が集まるのが広く共感を呼んだ理由のひとつだと思います。

主人公の一人(ポール・マクレーン)は見覚えがあると思ったら『ホテル・ニュー・ハンプシャー』の長男でした。

今年の4月に、A・パーカー監督の最後の作品となった『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』(2003)を観た際の感想で、ずいぶん長いこと新作が無くてもったいないと書いたばかりでした。合掌。

ちなみに私のA・パーカー作品のベストは『エンゼル・ハート』です。
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