スピルバーグの果てなき夢
「ペンタゴン・ペーパーズ」と本作を同時期に手掛けれるその振り幅の広さは、スピルバーグという1つの身体に2つの作家性が宿っているとしか思えない。
ともあれ娯楽の帝王が完全復活した「レディ・プレイヤー1」は映画へのオマージュがたっぷり詰まった見応えあるエンタメ作品となっている。
オマージュというか、よくぞここまで色んな映画のピースを集めれたなと思うくらい、色んな作品が登場する。
スピルバーグ作品、プロデュース作品から日本の特撮まで版権の許可がよく降りたなーという豪華なラインナップが並ぶ。
個人的にお気に入りなのは「シャイニング」のくだりで、キューブリックが生きていたら間違いなく激怒していたであろう神をも恐れぬ名シーンである。
製作の直接のヒントになっているのはおそらくは「タンタンの冒険」で、超長回しのレースシーンやアバターなど本作のルーツとなってる作品なので、未見の方は是非。
「パシフィック・リム アップライジング」では感じられなかった高揚感、カタルシスが本作では感じられた。