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森のカフェの小のレビュー・感想・評価

森のカフェ(2015年製作の映画)
3.6
悪くない。久しぶりに哲学したくなった。「我思う、ゆえに我あり」でお馴染みのデカルト先生の「心身二元論」がテーマ。とはいえ、わからなくても十分、楽しめるファンタジー、かな。

デカルトから始まった科学の勢いは凄まじく、今や心の分野にも踏み込んできている。でもね、科学で人間の心までわかる訳ないじゃん、ていうか、わかったらつまらないじゃん、ということかしら。

そして、見えているものは疑うのではなく、認めれば良いじゃん、と。当たり前な気がするけど、当たり前でないものが見えていても、認めようということかと。

論文が書けない哲学者の卵と、歌詞の書けない女子大生。二人は科学文明社会の中で、苦悩しているみたいだ。しかし、認めてしまえば楽になるんじゃないのか、本当は白黒きっちり分けたくないんじゃないのか、「そんな気分さ」。

女優さんの歌がとても上手かったけど、音大出身の方なんですな。劇中の歌にプラスして哲学ソング集のCDが出たら欲しいかも。
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