平野レミゼラブル

デスノート Light up the NEW worldの平野レミゼラブルのレビュー・感想・評価

2.0
誰ですか!この映画を「馬鹿たちによる頭脳戦」とか言ってた人は!!
全然嘘じゃないですか!!

そもそも誰も頭脳戦自体をしてないじゃないですか!!!
少なくともノートに事前に「即死」とびっしり書いておいて、あとは名前を書くだけでじゃんじゃん死んでいくのを頭脳戦とは言わない。それ機関銃ぶっ放してるのとなんら変わってないからね?
本作の本当のテーマは「デスノートvs銃、どっちが強い?」です。
子供が遊びで話す 『スタローンとジャン・クロード・バンダムはどっちが強い?』そのレベルの話である。


ちなみに答えは「ノートが銃に勝てるわけねェだろ!!」
ンッン~名言だなこれは。

即死ノートあたりで大体察してほしいが、本作は全体的にガバガバだ。
全体的にノートでの操作が大雑把だし、ハッキングが万能すぎるし、Lの後継者である竜崎の自宅は一般警官に突き止められて侵入されるレベルのセキュリティの緩さだし、竜崎の所持するデスノートの隠し場所がエロ本隠す中学生以下だし、そもそも竜崎が全然優秀じゃなくて「なんかよくわからんが死ななかったわ」と基本結果オーライで生きている適当さである。
お前、Lの後継者名乗るのやめろや!!

原作(この場合は映画前作か)のキャラクターの扱いも雑で、原作への思い入れが強すぎる人は雑にキャラクターが消化されていくのがしんどいと思われるので見ない方がいい。
自分は「そういう作品」と割り切って見ることを決めてたから、一生ネットの笑いものと化してしまったライトくんや、イキリひょっとこ髭ヤロウを後継に選ぶ節穴なLを見ながら爆笑してたけれども。

全てにおいて大雑把&粗雑な本作ではあるが、捜査官三島と竜崎のブロマンスに集中して見ると案外悪くはない。
いや、やっぱり道中ガバガバのなあなあなので良くもないのだけれども、水と油だった2人がやはり水と油の状態のままではあるがお互いを尊重し託し託されるラストシーンを見ると「なんかいい物語を見たな…」くらいには錯覚できる。
あまりのエモさで興奮した腐女子が尊みによって浄化され灰になるレベル。
俺は  嘘は  言って  いない。

あっ、あと前作の映画で一番好きなシーンが冒頭の犯罪者粛清シーンな自分としては、ロシア人医師の患者安楽死シークエンスやノートを使用したセンター街通り魔事件とかも緊迫感があって良かったです。ここも純粋な評価点。

ある意味オススメ!!