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ライフ・イットセルフ(原題)
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『ライフ・イットセルフ(原題)』に投稿された感想・評価

GreenT
3.0
映画評論家として初めてピューリッツアー賞を受賞したロジャー・イバートさんの死後発表されたドキュメンタリーです。

私がアメリカに渡ったころ、ロジャー・イバートはジーン・シスケルというもう1人の映画評論家とSiskel & Ebert & the Movies という番組をやっていて、記憶に間違いなければ日曜の朝?バスローブ着てコーヒー飲みながら、当時一緒に住んでたアメリカ人家族とこれを見て爆笑していました。

この番組の面白さは、2人ともとても洞察力のある、聡明な映画評論をするのに、なかなか気が合わなくて、映画が良いか悪いか、本気になって言い争いするところでした。これを見て私は「ああ、世間の評価なんて当てにならない。映画評論家同士でこんなにモメてるんだから!」と思ったもんです。

この番組では映画は点数ではなく “Thumb’s up / Thumb’s down” (親指を立てる・下げるしぐさ)で評価されていたので、 “Thumb’s up / Thumb’s down” がすっごい流行りました。2人ともThumb's upになる映画はなかなかなかったので、 “Two Thumb’s Up!!” っていうのが映画に対する最高の評価と同義語になって、映画のポスターなんかにも良く使われてました。

このドキュメンタリーで興味深かったところは、ロジャー・イバートは本業は新聞記者なのですが、新聞社に就職すると、自分が趣味かどうかには関わらず、「はい、じゃあ君はスポーツ担当ね」とか「映画担当ね」って勝手に決められちゃって、イバートさんも映画コラム担当の人がたまたま辞めたから、そこへ配属されたことが始まりだったってことで、スポーツ・コラムなんかも書いていたってことでした。

他の新聞では、その週たまたま映画を観に行った記者が映画コラムを担当する、って新聞もあったようだし、パートナーだったシスケルさんは、こちらも新聞記者なんですけど、NBAではめちゃ有名なスポーツ・ライターでもあったらしいです。

もう一つ面白かったのは、イバートさんはシカゴ・サンタイム、シスケルさんはシカゴ・トリビューンという、お互い競争し合う新聞社で映画コラムを書いている2人をホストにして映画紹介番組を作ったので、映画評論を本業にしている、いわゆる映画評論家たちは、この2人のことを「映画評論というジャンルを貶めた」とすごい嫌っていたらしい。

一般には、この2人が映画評論というものを、専門家だけの堅苦しいものからハードルを下げて、一般の人に映画評論の楽しさを教えてくれた、と評判がいいんですけど、映画評論家たちは、シスケル&イバートが有名になりすぎて「この人たちが面白くないと言った映画は観ない、とか、この人たちが取り上げない映画は流行らない、なんてことになる」と言ってたらしいんですけど、実際には、2人とも海外映画も良く知っていて、イバートさんは日本映画やアジア映画をすごい押しているし、『ボーイズ'ン・ザ・フッド』など黒人映画も良く取り上げていて、この番組で取り上げなかったら世に出なかったであろう映画はとても多いらしい。

マーティン・スコセッシがこの映画のエグゼクティブ・プロデューサーなんですけど、インタビューも受けていて、スコセッシは1980年代、周りに酷評されてコカイン中毒になっていた時期に、シスケル&イバートが映画祭かなんかで「マーティン・スコセッシまつり」みたいな企画をやるからぜひ来てくれって言われて、そこでシスケル&イバートを始めとするファンの人たちから暖かい言葉をかけられて、また前向きに映画を作ろう!と思ったという想い出を語っていました。

私がこのドキュメンタリー観たいと思ったきっかけは、冒頭で言及したSiskel & Ebert & the Movies という番組が、最近ユーチューブで観れるようになったからなんです!誰かがガレージとかベースメントに忘れ去られていたVHSの録画をアップしているみたいな、めちゃ画像悪いんですけど、『レザボア・ドッグス』が出たばっかりの頃の評論とか「懐かし〜!!」って思いました。2人とも thumb's down だったけど(笑)。

それで、Siskel & Ebert で検索していたら、 “Roger Ebert and Gene Siskel talk Hollywood Culture and Q&A” (1995) っていう動画を見つけて、どうやらこの頃、映画が暴力的になってきたってコンフェレンスみたいなものに呼ばれて発表しているみたいなんですけど、これでロジャー・イバートが、『パルプ・フィクション』を擁護しているんですね。

まず、サムLとトラボルタのキャラが、大学生たちを殺しに行く時、2人が全く関係ない話(フットマッサージの話)をしながらドアの前まで来るところ、カメラは2人のキャラと一緒に歩いてくるのに、ドアの前で「まだ時間じゃない」と言って、キャラたちは更に廊下を歩いて行って、まだフットマッサージの話をしているんだけど、カメラはドアの前に止まったまま向こう側に歩いていったキャラをじーっと見ている構図になっている。これは、観客はドアの前で「早くアクションを起こしてくれよ!」とおあずけを食らわされている、この技法が上手い!って話をしていて、「なるほど〜」と思いました。

それから、この映画は暴力的だって言われるけど、サムL・ジャクソンのキャラが弱い者を救い、改心しようとする、実はとても道徳的な映画なんだってことをすごい熱心に語っていて、なんか胸が熱くなりました。

イバートさんの映画評論ってヒューマニティがあるんですよね。映画と同じくらい、評論に感動しちゃうという。

このドキュメンタリーは、イバートさんが癌で亡くなられる5ヶ月前?から撮り始めたものらしいのですが、イバートさんは甲状腺癌になってアゴをまるごと除去しちゃって、下顎は肉しかないのでブラブラしたままという、痛々しい容姿になり、あんなに饒舌だった人が喋る事もできなくなり、あんなに丸々と太っていた人が食べることもできなくなり、しかもチューブをノドに突っ込んで洗浄しなければならないらしいんだけど、これがすごく辛そうで、あんなに楽しそうに番組やっていた人が・・・と可哀想になったんですけど、ベッドからでも映画評論を書き続けていたそうで、ジョークをかましたり、最後まで明るく生きようとしていたところが印象的でした。
muscle
-
アメリカの批評文化自体知らなかったからかなり新鮮。
キャラクターがありすぎるアンドリュー・サリス、ポーリン・ケイル。動いている姿を初めて見た。『For the Love of Movies』のような批評理論とかが語られるのかと思いきや、素直に批評家の一生みたいなドキュメンタリーだった。悪くなかったけれども、やはり彼は日本版で言うなら淀川長治みたいなポジションになるんだろうか?

面白かったのは「自分は徹底した大衆主義者」だと言い放って、ラスメイヤーの脚本とか製作に関わっていること。そしてシカゴのバー文化でいかにWeirdな人たちに惹かれていたか、アルコール依存症との戦い、映画評論家として初めてのピュリッツァー賞などなど。
30分で一つの映画評を書いていたり、討論形式の番組(どこかBSマンガ夜話を思わせる)、大衆主義者だと言うだけあって、人生そのものに一貫性があるように思わされる。
しかし、『ツリー・オブ・ライフ』やベルイマンの『叫びとささやき』を迫真の顔で絶賛していて、なるほどそういうタイプかーとずっこけた。こういうのこそ大衆の求めている芸術の姿、日曜芸術鑑賞家なのだとがなんとか言い返されることなのかもしれないけれど。

それはそうとして「アート映画が意味のないヌードにまみれていること」「ブルーベルベットの倫理観」など、絶妙な批判を加えているエピソードに対してそうだそうだ!と言いたくなるエピソードがたくさん知れて楽しかった。

「批評とは会話の一形態である」
 
 
映画に魅せられた男。討論と批評ということが映画に寄り添っていく。
映画の神様が彼に微笑む。

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