こうん

リメンバー・ミーのこうんのレビュー・感想・評価

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)
4.3
僕と同じくらいにイーストウッド映画が好きだった映画友達が急に亡くなって、最後に会ったのは「ジャージー・ボーイズ」上映時だったし、彼が最後に観た映画も「ジャージー・ボーイズ」であり、彼とはさよならも言えないままであった。
そういう意味で「ジャージー・ボーイズ」の中で主人公ヴァリが亡き娘を思って歌う「君の瞳に恋してる」が僕の涙腺を刺激しないわけがなく、それはまた本作の終盤における「リメンバー・ミー」でも同じことが言えるのである。

本作においては写真が愛する人を忘れない装置であり、僕にとっては映画そのものが、様々な人を思い起こす装置でもあって、もう人生の折り返し地点にいるオッサンはそれなりに永遠の別れを多々経験しているので、もう泣くしかないよ。


…ということでこの「リメンバー・ミー」について考えると感情的になってきて、「ビジュアルの作りこみがすごい」「歌がいい」「オハナシが類型的ではあるけどそれはそれでよい」「ピクサー/ディズニーの悪い奴はだいたいアゴが張っている」とか月並みなことしか思いつかないのです。

最初はコメディ・リリーフ的な感じで登場したヘクターがどんな気持ちであちらの世界で過ごしていたのかを考えると、ちょうなけるなぁ。

こういうお金と才能と脳みその数で勝負しているかのような映画は苦手なんだけど、まんまと感動させられてしまいましたな。

器用なことに「アナ雪」続篇はまるまる眠ってた。
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