わさび

ハードコアのわさびのレビュー・感想・評価

ハードコア(2015年製作の映画)
4.2
TVゲームの類を一切やった事がない身としては、この全編一人称視点という手法が非常に新しく感じられ、新鮮さに心を躍らせながら楽しく鑑賞した。
自分の視点で物語が進む感覚を味わえるので、ときに自分が主人公になった気持ちになったり、シャールト・コプリーとのデートを満喫したり(?)、そしてまたときに主人公を応援したり励ましたりしながら、あっという間にエンディングを迎えた。

ゴア描写は相当数あるが、これだけ派手に、鮮やかに、どしどしと人が死んでいくと、いっそ爽快である。或いは、血みどろのシーンであっても、変な気色の悪さはないところが良かったのかもしれない。
主人公に科白がないのも良かったし、明確で堂々とした画も良かったし、物語のテンポも良いし、音楽は気が利いていたし、終わり方も潔くて好感が持てた。監督のイリヤ・ナイシュラー、なかなか底力のある人物と見た。次回作が発表されたら、是非チェックしなければと思っている。

さて、ジミーを演じたシャールト・コプリー。
彼は本作の中で七変化を見せてくれるのだが、これが何ともエンターテイニング。それぞれのキャラによって醸し出す雰囲気を見事に変えており、つくづく、芸達者な役者さんだなぁと思う。個人的には大佐ジミーがお気に入り。
然しそれにしても、よく燃えたもんである。
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