Same

サークルのSameのレビュー・感想・評価

サークル(2015年製作の映画)
2.6
低予算ソリッドシチュエーションホラーの一本。
真っ黒な部屋に集められた人種も様々な老若男女50人。2分に一人ずつ電撃によってランダムに殺されていく。だが、誰に電撃を与えるかそれぞれが投票できることが判明してから、生き残るための醜い舌戦が始まる。

真っ黒な部屋に赤い三角が円状に並ぶだけのセット、普段着で直立不動で会話だけという流石に映像的に凝ったものがなさすぎるんですよね。
この手のワンシチュエーションものは嫌いじゃないんですが、今回のは全員が生き残るために醜すぎるんですよ。

2分に一人死ぬのに、こんなに冷静に話し合いできるんだろうかとか、ここまで醜く貶め合うんだろうかとか、あんまりリアリティが感じられなかったんですよね。
昔あったサバイバーっていうリアリティーショーも投票で脱落者を決めていくやり方でしたけど、やっぱ落とす方を選んでいくのを見るのはいい気がしないね。
50人全員の生き残るための努力が他者を追い落とすことだったのが、単調でした。
もっとハプニングが起きて欲しかったし、もっと多様な人間性が見たかったな。

以下ネタバレ














こりゃダメだなーと思ってたんですが、後半からエンディングにかけては、少し評価が上がりました。結末に驚きはしなかったし、なんでエイリアン達が人類の数を減らすために、あんな凝った方法で互いに減らし合わせてたのか意味がよくわかりません笑

未来を作る子供や若者が生き残るべきと思うのが当然、視聴者も常識的にも映画のセオリー的にもそうでしょ?という監督の思い込みなのか、それを外してきたことをドヤる感じでしたけど、最後子供か妊婦が残ってもあの映画としてはイマイチなのは見えてたでしょ。

環境問題で地球を破壊し続けて、自ら死にゆく道に差し掛かっている現在の人類だけど、やはりエゴがあるからこそ生きているわけだし、誰が生き残るかは運もあるだろうし、多様性はどこまでいっても残るんだなという感想にはなったので、まずまず悪くなかったのかも。
それにしても単調だったし、会話劇としても優れてなかったのでこんなのは短編集の一編くらいの尺でよかったかな。
Same

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