円柱野郎

ジュラシック・ワールド 炎の王国の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前作の事件から3年。
かつて「ジュラシック・ワールド」のあったイスラ・ヌブラル島は火山が活動が始まり、そこに生息する恐竜たちは島の崩壊による絶滅の危機に瀕していた。

動機や状況は違えど、恐竜の住む島へ捕獲のために上陸したり、目的の違う者たちとの反目や恐竜が人間世界で暴れる様子などが描かれるあたりはシリーズ2作目の「ロスト・ワールド」を彷彿とさせる。
そういう意味ではその2作目の焼き直しといった印象も受ける作品だけれど、今の時代の技術でエンタメに振りつつ上手く再構成するとこうなるのかという答えを観せられているようで興味深い。
実際、舞台を変えながらテンポよく話が進んでいくし、恐竜たちも惜しみなく登場してくれる面白いアトラクションムービーだったと思う。
旧作へのオマージュもてんこ盛りだったしねw

「ワールド」になってからというもの、かつて人間に対して脅威として描かれたT-REXやラプトルといった存在は、監督や脚本家による「パーク」の恐竜たちへの愛着のためにもはやヒーローの様になってしまった。
そのために脅威となるポジションにはオリジナルのハイブリッド恐竜が据えられるわけだが、こうなると恐竜映画なのかモンスター映画なのかは微妙な所ではある。
とはいえ本作のインドラプトルは狡猾さやサイズ感が絶妙で、終盤のインドラプトルとの追いかけっこが前作のインドミナスとT-REXの巨大バトルとはまた違った盛り上がりを見せたのも事実。

序盤はメイジーという少女の描写がちょっと浮いていたような気はしたものの、「クローンでも命に違いない」という話に持っていくとは驚いた。
それによって世界に解き放たれた恐竜たちがどうなるのか、人間たちはどうするのか、ここから続編への展開をどうするのかは気になるところ。
「ようこそジュラシック・ワールドへ」をマルコム博士に言われるはニクいねえ。
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