男の涙の作品情報・感想・評価

「男の涙」に投稿された感想・評価

岡晴夫主演の音楽を中心に、軽妙なやりとりあり 人情あり 恋路ありの映画。

サクッと見れる感じ。

ここまで古い日本映画はあまり観たことがないけど
車が交通の主役じゃなかったり 人力車が生活の要として活躍していたり
テレビが発売される前の時代を ある程度リアルに切り取ってるなあ感じがして
楽しく拝見できました。
年齢の割りには古い歌に詳しいので、周囲から変な奴だとよく言われる(苦笑)。でなきゃこんなマニアックな映画なんか普通観ないと思う。

1940年代後半に一世を風靡した歌手・岡晴夫の主演映画「男の涙」。オカッパル(岡さんの愛称)を知ってるのって、自分みたいな変な奴は除くとして、今じゃ70代以上じゃないかしら。

歌手の人気にあやかった、いわばアイドル映画の元祖みたいなものだが、なんと脚本を担当しているのが小国英雄!!

のちに黒澤明とタッグを組んで、「生きる」「七人の侍」「隠し砦の三悪人」「用心棒」「天国と地獄」を作ったその人である。

だから、ドラマ部分がこの手の映画にしてはしっかり出来ている。

孤児だった主人公(岡)は、育ての親である町医者(古川ロッパ)の貧窮ぶりに見るに見かねて、作曲家志望の友達(黒川弥太郎)と組んで、夜の盛り場で流しの歌手としてお金を稼ごうとする。

しかし、主人公を立派や医者に育てようと町医者は、盛り場で流しをしている主人公を偶然見てしまい、彼を勘当してしまう。

悪いけど岡さんの演技って台詞棒読みレベルなのだが、ロッパ、黒川、渡辺篤、清川虹子としっかりとした役者さんが支えているので全体的に安心して観ていられる。

そして何が凄いかって、劇中に流れる歌が岡さんのヒット曲をほぼ網羅しているという点。

「港ヨコハマ花売娘」「東京の花売り娘」「東京の空青い空」「啼くな小鳩よ」「港シャンソン」「男一匹の唄」「男の涙」「憧れのハワイ航路」「青春のパラダイス」……

「上海の花売り娘」以外は、ほぼ代表曲が揃っているのが嬉しい。

■映画DATA==========================
監督:斎藤寅次郎
脚本:小国英雄/山下與志一
製作:伊藤基彦
音楽:上原げんと
撮影:友成達雄
公開:1949年8月29日(日)