京都アニメーション制作の劇場映画。
とても前向きで京アニらしい素晴らしい映画でした。
続けて二回観てみたのですが、単純ないじめとその結果と後悔を扱った映画ではなくディスコミュニケーションがテーマなんだと思います。
不器用な男女の恋愛模様を中心とした、学園ものアニメでは比較的よく見られるテーマなのですが、この構図を持った学園アニメはお約束でベタななんの取り柄もない男子が意味もなくハーレムを形成するようなラブコメだったりするものも多いんですよね。
そのテーマに至るまでのテンプレートすぎる展開が辛くなって、まともに見る気が失われるものも多いので笑、ここまでストレートにどぎつく見せてくれてとても良かったです。
序盤のいじめのシーンは確かに強烈で目を背けたくなるんですが、実体験として傍若無人に振る舞っていた主人公の立場があそこまで急転直下する事は考えづらいな。
ただ彼がいじめられる側になってからの心境はリアルでした。
聴覚障害のある西宮硝子が本当にいい子で、主人公石田将也もいいやつで、結弦もとってもいい子で、まあなんかいい子ばっかり出てくるあたりとても京アニらしい、本当に素敵な映画でした。
他人の気持ちをすごく考えて、推し量って想像しても、やっぱり人と人はぶつかって言いたいことを伝えて、コミュニケーション取らなきゃ何も始まらないという、本当に当たり前なんだけど日本人には結構苦手な行為が、前向きにストレートに描かれていました。
