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ダゲレオタイプの女のhorahukiのレビュー・感想・評価

ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)
4.3
プロの写真家ステファンの元で助手として新しく働くことになった主人公。ステファンは気難しいタイプの芸術家。自宅が大きな屋敷で、ダゲレオタイプで娘の写真を撮っている。そんな少し変わった家族と過ごすうちに、不思議な現象に巻き込まれる話。

やっぱり劇場で見とけば良かった…(TT)
もっと行きやすい映画館でやってくれたら見に行ってたのに…めっちゃ後悔です。これは傑作ホラーですね!フランスで撮ろうがやっぱり黒沢清らしさ全開でした(笑)

この居心地の悪い不穏な空気感!
中でも目を見張るのは階段からの落下シーン。パラパラのあと、ドカドカっと!何言ってるのかわかんないと思いますがとにかく凄い。1シーン1シーンの画の力が凄まじくて見入ってしまいます。気持ち悪い中にも幻想的な空気感を同居させていて、この世界観に飲み込まれますね。霊を写すシーン1つとっても、ドア、人間、幽霊それぞれの配置や光の加減など、トンデモない画力。

そして、あのダゲレオタイプの異様さ。被写体に拘束具をつけて長時間カメラの前に立たせる。もちろん動けない。拷問でも始まるんじゃないかというほどの物々しさでした。カメラも含めてあの撮影器具の存在感が凄かったので、もう少し役割持たせて欲しかったですけどね。

ストーリーラインはすごくシンプルなんですけど、一体この映画の中で何が起こっていたのか…解釈が本当に難しい映画でした。一応自分なりに解釈してみたんですけど、思いっきりネタバレになっちゃうのでコメント欄で(^^;
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