私、ノレませんでした。これアレです。大げさすぎ、煽りすぎで、冷めちゃって、ドン引きみたいな感じかと。
とても悲しい人達を重めの演技で、じっくりと感動的に、こだわりの画作りで描こうということかもしれないけれど、いかんともしがたいストーリー。
そもそもいつの時代の話?みたいな。古き良き映画を知らないからか、まるでリアリティを感じることができない。登場人物への感情移入とか、共感ができず、置いてきぼりな自分。
「あっちゃん」「けいちゃん」ぎこちない呼び合い、ある人の「ここは泣く場面ですよ」的な涙に思わず失笑してしまった。
自然光による光と影の変化をふんだんに利用したり、背景に山なみが映える映像はなるほど、さすがと思ったし、役者さんたちも頑張っているように思った。渋川清彦さんのチンピラ役は好きだし、安藤サクラさんのヨゴレ感も良い。
いい役者さんを大勢起用し、大物監督、大物カメラマンが撮るのだから、もっと時間が長くても良かったのではないのかしら。登場人物の行動の因果関係がいかにもわかりにくく、何故、そうなるの?の説得力が乏しい気がする。そこは演技で、というには酷のような気がするけれど。