フジツカ座

マンチェスター・バイ・ザ・シーのフジツカ座のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ネタバレちょっとあるかも!

あるかもしれないです!

や、あるかな。

ないかな。

や!ある!٩( 'ω' )و


予備知識は入れず観てきました(そうか、マンチェスターが舞台なのか...)くらい。マンチェスターがバイザシーなのか...くらい。

観に行く前に友人と家族の話をしてて、それは一緒に住んでたばあちゃんの後見人がどうのこうのって内容でした。からの、マンチェスターバイザシー。(おお、タイムリーかよ)と思いました。

あ、でもウチの場合は高齢者。映画は未成年者へのものなのでちょっと違う感じです。

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とてもいい映画だなあと思いました。

ケイシーアフレックよかったなー(๑´ㅂ`๑)
表情は冬のマンチェスターの空のように、いつも鈍色と白磁色の間を行ったり来たりで。そのどんよりした分厚い曇り空では誰の足元にも影を作らないのだけど、リー(ケイシーアフレック)の足元にはいつだって黒濁した深い影がある。

縦と横に折り重なった模様の事を人間模様というように、心情がとても複雑に折り積み重なっていて、何度も肩を叩いてあげたくなった。(クチがすこぶる悪いのも好きでした)

ランディ役のミシェルウィリアムズのあのシーンもあのセリフもすごく切なかったなあ。ぼくが奥さんでも同じようにそれを言葉にしてしまうだろうなあって。たとえこの人のために渡してあげたい言葉が間違えであったとしても、きっと言うだろうなあと思いました。

そのくらい人の心は本当に複雑に出来ている。まるでぐしゃぐしゃでシワだらけで消しゴムで消そうとした痕が沢山残ってる画用紙みたいに。

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全編通して、過去と現在を交互に見せる作りになっています。よくある手法だけど、ちょっと踏み違えると時間軸が解らなくなって余計なストレスを感じてしまうみたいなこともままあったりする中で、個人的に本作のそれはまったくイヤじゃなかった、解りにくくなかったです。
たぶんきっと登場人物がそれほど多くないこととか、過去のリーと現在のリーが抱える心の重さがまったく違う点、明らかにそのコントラストがハッキリとしているからかなあと、思ったりもしました。

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ラストのゴムボールのシーンもめちゃめちゃグッときました。あのときの会話あれ、ひょっとしてアドリブだったんじゃないかな〜って思います。そのくらいスッと滲む会話でした。

エンドロールの感じもすごくよかったです。マンチェスターの風景が彼らにそっと静かに寄り添うみたいでした。

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【余談】
作中、ボストンやコネチカットってワードが出てきます。

ぼくはマンチェスターつったらもうてっきり、ああイギリスが舞台なのねって思い込んでて、作中「ボストンから車で1時間半で来れる。いや、1時間15だ」つーセリフがあったり、乗ってる車が明らかに右側通行だったりで、おやおや?とずっと思っていたんです。ええ、はい、アメリカにもマンチェスターって町があるんですね(๑´ㅂ`๑)

まぎらわ〜(๑´ㅂ`๑)


グーグルマップで「アメリカ、マンチェスター」で検索して、その画面にした上でもっかい「マンチェスター」って検索したとしてもビューーー!!って飛んでイギリスのマンチェスター表示するっつーの!!

あ〜まぎらわ〜(๑´ㅂ`๑)

移民の国おそるべし。
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