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デスキャンプ 屍獣たちの宴のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.4
なんというパワー!!
超低予算だし、B級にも収まりきらないC級以下の作品なんですけど、全く退屈せずに最後まで引き込み続ける謎のパワーを秘めた、魅力たっぷりな未公開ホラーです。

この映画、2010年製作なのに今まで日本に全く入ってこなくて海外版DVDでしか見れなかったらしいんですけど、なんとこの度日本語字幕付きでDVDが発売しました!

でも発売っていってもパッケージが売ってるわけじゃなくて、「コミックガンマスクリーム」っていうホラー漫画オンリーな雑誌の付録。私がいつも、特にホラーとかB級方面で参考にさせていただいてる方のレビューで知って即ポチりました(*^^*)ありがとうございます!

あらすじ…
携帯の電波すら入らない山奥に、2週間の泊まりがけでキャンプ場を作るボランティアに来た若者集団。それぞれに目的があって来てるようで、何となくギクシャクしてるけど、とりあえず作業開始。でも、なぜか1人また1人と死んだり大怪我をしたりで退場していき…という話。

キャンプ場で1人ずつ死んでいくなんて、某大先生の映画みたいですが、この映画には殺人鬼なんて出て来ません。チェーンソーで遊んでたらミスって自分の頭に切り込み入れちゃったり、精神病んで自殺したりと言った感じで勝手に死んでいくんですね。こういうのを自滅系ホラーというらしいです(笑)殺人鬼のいないスラッシャー映画って感じです。

死の連鎖の原因は?とか、このキャンプ場で過去に起きた惨劇との関連性は?とか、邦題になってる屍獣って何者なんだ?とか。とにかく気になることがありまくりで最後まで飽きません。ちなみに邦題は『デスキャンプ屍獣たちの宴』です。それに登場人物たちは大真面目なんですけど、死に方とか完全にコメディで笑えるし、ラストのおふざけ感も最高です。

ほぼコメディなんですけど、死が連鎖するという展開に無理矢理感とか破綻はなくて、それぞれがキャンプ前に抱えてた事情に起因して、誰も望んでいない悪い方向に傾いていってしまうっていうのがそれなりの現実味があって良かったです。

雑誌では、『死霊のはらわた』『悪魔のいけにえ』『ブレインデッド』が引き合いに出されて大絶賛されてるんですけど、それはちょっと言い過ぎ(笑)ナマニクさんも『死霊のはらわた』ほどでは…って言ってますし。決して傑作とまでは思いませんでしたけど、結構面白かったです♫こんな感じで未公開ホラーを紹介してくれるなら、この雑誌定期購読したいですね。漫画の続きも地味に気になるし(笑)
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