Xavier

潜水艦クルスクの生存者たちのXavierのレビュー・感想・評価

3.8
この話にもアイツの影があったとは…
乗艦員118名を乗せた原子力潜水艦クルクスは軍事演習のため出航するが、艦内の魚雷が突然爆発、凄まじい炎が艦内を駆け巡る。司令官のミハイルは、爆発が起きた区画の封鎖を指示、部下たちを安全な艦尾へと退避させるが、予想を越えた損傷と浸水の為に、生き残ったのは23
名だけだった。
その頃、海中の異変を察知したイギリスの海軍准将デイビットは救援を表明するのだが…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
2000年にロシアで実際起きた未曾有の原子力潜水艦事故を基に作られた作品
人命より大事な物ってあるんだろうか?
事故というものは気をつけていても起きるもの。大事なのは、その後の処理だ。
特に上に立つものは、何よりも部下の安全を確保することが優先されるべき。
それなのに、国のメンツとか国益の損失を優先するあまり、人命を軽んじる
ホントに酷い話。

潜水艦で救助を待つ乗艦員は、きっと国が助けてくれると希望を持っていたに違いない。確かにその演習を率いた海軍大将は、救命艇も出し(お粗末な設備のため救援出来ず)、また上から指示に逆らい、敵国の支援(この時のイギリス海軍准将と知り合いだった)を受けようとまでしていた。それは大事な部下の命を一刻でも助けたいと思ったところから出た行動だった。
そんな海軍大将をロシア政府は更迭し、他の大将に指示を取らせる…
そして、救援は自国が行うのでと各国の救援を断り、乗艦員の家族には詳しい事は一切話さず、家族からの追及に逆ギレする始末。もし、自分の家族がそういう立場になったら?って事が1㎜も頭に無いんだろうな。あったら、そんな態度や言葉は出ない筈なのに…

ホント糞だな、この政府!
この時のトップで誰なんだ?と思い調べてみると、この年の3月に大統領になった○○○○だった。
昔から、あんな奴なんだな○○○○は…

ミハイルの息子ミーシャのあの顔は忘れられないなぁ…
Xavier

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