フジツカ座

ノーマ東京 世界一のレストランが日本にやって来たのフジツカ座のレビュー・感想・評価

4.5
たまたま見つけたノーマの続編。(これは!)と思い借りてみることに。


前作のノーマは復活のドキュメントだったのに対して、今回はコペンハーゲンを出て(しかもチーム全体で。この辺りにレネが持つ仲間への家族的絆の深さと愛情の強さを感じる)で、東京でノーマを創造するわけです。

料理の興味深さや熱量、好奇心と探究心の果てしなさは当然のごとくより以上に継承してて、からの今作の見どころ惹きつけられるところは、舞台が我が国日本であるということ。

ぼくたちに馴染みのある食材でゼロから料理を創作する点や、食材探しに青森、長野、福岡、沖縄と津々浦々、実際に足を運んでその土地に触れる様子、四苦八苦、七転八倒、千荊万棘しながらも「自分達が作るべきもの作ること」の努力、姿勢を怠らないレネやノーマの仲間たちの姿に畏敬の念を抱くとともに、ぼく自身こころを駆り立てられる想いでこのドキュメントを観ました。

それを象徴するシーンで、ゴマ豆腐を使った料理の創作が上手くいってなかったときにレネが「1ヶ月作り続けたか?」と、仲間に問うシーンがあります。

「1ヶ月作り続けてたら結果は違ってただろ。」


これを観て(わーー)って思いました。

センスにも才能にも溢れた人だって、一昼夜で総ての素晴らしいものを生み出せる訳じゃないんだって、失敗して失敗して失敗して失敗して、誤解を恐れず言わせてもらうと彼はきっと誰よりも失敗を多くしてきた人なのかもなあって、思ったりしました。

僭越ながらぼく自身いまそれに近い状況にあって、解らなかったり諦めそうになったり、なんでまた失敗したんだろうって、心がポキポキ折れそうになるけど、そんなときこそレネになったつもりで、こんなふうに言い聞かせようと思います。


「続けたら結果は違うぞ。」


同じように四苦八苦し続けようと思いました。

観てよかったです。


明日は今日よりもいい仕事を!!
フジツカ座

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