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銀魂の小のレビュー・感想・評価

銀魂(2017年製作の映画)
4.0
積極的に観る予定はなかったのだけれど、面白いという噂と公開日の14日はTOHOシネマズデイということで鑑賞。これまた評価の振れ幅が大きそうな映画だった。

一般的に言って、撮影合い間のキャスト、スタッフの素の会話、NGシーンとかって、多分とても面白い。映画で使われることのないこれらのシーンは、面白いからソフト化した際の特典映像に収録されるのだろう。

そういうシーンを確信的に映画にするとこうなった、みたいな。結果、本来は主であるはずのストーリーが従に見える。

個人的には結構好き。他の有名作品のパロディとシュールなギャグ、俳優陣もたまにはハメはずしたいんだね、と思いつつ笑ってしまう。

自分的には、平賀源外のムロツヨシさんの件が一番好き。あの巨大ロボットの件や、「いいの? いいの?」とうろたえる村田鉄子の早見あかりさんに「いいから、いいから」と顔で訴えるシーンは実感ありすぎ。

キャラは武市変平太の佐藤二朗さんが最高。もうね、適当な感じが芸になっている。NGシーンをそのまま流したと思われるボタンの件は、この作品ではNGに見えない。

観る前に俳優さんたちのことを知っていたほうが断然面白い気がする(強い思い入れがある場合は幻滅のリスクもあるけれど)。映画ドットコムに<小栗旬×佐藤二朗×福田雄一が語る爆笑製作秘話>という鼎談が前後編で掲載されているけれど、これが面白い。ここでも二朗さんが最高。また観たくなる。

その話の中で小栗旬さんが、<出来上がりを見たら、本当に、何も大変なことしていない二朗さんのシーンが使われていることがすごく多い>とぼやいていて可笑しいのだけれど、これがこの映画本質じゃないの。

おふざけ感全開の中で、芯を一本通したいからか、ストーリー部分は案外シリアスなのだけれど、そこにもちょっとしたツッコミがあったほうが、自分的にはよかったかも。ストーリー部分に寄っている堂本剛さん、新井浩文さんとかは、ちょっとかすみ気味。

80年代フジテレビ黄金時代を思い出すバラエティ映画。仲間内で楽しんでる感も強いだけに、あまりやり過ぎると嫌悪感を抱いてしまうかもしれないけれど、たまにはこういう映画も個人的にはアリ。

●物語(50%×4.0):2.00
・パロディ部分が好き。仕事帰りで若干眠かったのが残念。万全ならもっとノレたと思う。

●演技、演出(30%×4.5):1.25
・人気俳優のはっちゃけぶりが好き。

●映像、音、音楽(20%×3.0):0.60
・CGはチープ。ギャクだからと思いつつも気になる。

●お好み加点:+0.10
・賛成票。
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