こぼちゃん

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のこぼちゃんのレビュー・感想・評価

4.3
監督 滝田洋二郎、脚本 林民夫、原作 田中経一による、絶対味覚を持つ、現在と過去の二人の料理人の物語。

顧客の「人生最後に食べたい料理」を再現して高額の報酬を得る佐々木充(二宮和也)は、絶対味覚を持つ最期の料理人である。しかし、彼は今、料理への情熱を忘れかけていた。その時、かつての満洲国の料理人・山形直太朗(西島秀俊)が考えて作り上げた「大日本帝国食菜全席」のレシピを再現するために立ち上がる。

ブラックジャックのシェフ版、美味しんぼ系かと思ったら、もっと、面白かった。そもそも、二宮さんも西島さんも、好きな俳優さんなんで、ストーリーも、よくわからず鑑賞。

焼いた鮎・鮎の肝・スイカソースの春巻き、とうがんの水晶煮、からすみと脱皮伊勢海老、烏骨鶏など、およそ、見たことのない料理が、続々、登場。一人で作るのではなく、妻の言葉に、仲間で作る。また、国を超えて、食の喜びを分かちあう、大局観に立った姿勢が魅力的。

揺るがぬ信念や正義を貫き、気骨を感じさせるシェフ。夫を理解し支える、妻千鶴(宮崎あおい)も良かった。

最初は、ややゆっくり立ち上がり、中盤から、目が離せません。ラスト20分は、想定外の展開と結末、伏線回収で、とても感動しました。
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