円柱野郎

ジグソウ:ソウ・レガシーの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ジグソウ:ソウ・レガシー(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「ソウ」シリーズの7年ぶりの新作。
街の公園で発見された男の顔なし死体。
死んだはずのジグソウの手口と思われる事件の真相とは。

ジグソウは死んだのにどうやって続きを作るのかというのは、前シリーズの後半でも結構無理くり展開させていた気がするけど、本作でもその問題をクリアするには後付け設定が色々。
とはいえ「ソウ」の様式美は守られていて、無理やりシリーズを復活させた割には観られるなあというのが素直な感想。
「ソウの様式」とは、例えば状況が分からないまま巻き込まれる死のゲーム、真相を追う警察、観客が時系列を誤認する仕掛けなど、ってところね。

正直ゲーム自体も説教殺人の中身もショボいとは思う。
でも死んだはずのジグソウの復活を絡めた最後のどんでん返しの流れだけは上手い。
劇中でも有名な殺人鬼のはずのジグソウについて、ゲーム参加者が誰も言及しなかったのも納得。
そりゃ誰も知らんわな。
まあ、真犯人は誰かについては、ちょっと安直な流れとは思ったけど。
でも久々の作品にして「ソウ」らしさやオマージュが散りばめられていたところは悪くなかった。
懐かしいガジェットもあちこちに出てきたしねw
ゲーム参加者のライアンのリアクションが妙に笑えるところがちょっと面白い。

死のゲーム自体は前述の通りショボい感じ。
ただ話の仕掛け上、一番最初の出来事とするならばこれくらい手作り感が溢れている方が正しいとは思う。
しかしサイロの生き埋めなんて、刃物をボンボン落としなんかしてうっかり死んじゃうこともあるだろうに、そういう不確定要素に対する考慮が感じられないのはちょっと気になるなあ。
あと、やたらと切断系の仕掛けが多い気がする。
人間の断面が出まくりだけど、監督はそういうのが好きなんだろうか?
円柱野郎

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