非拡大縮小再生産
超低予算でスマッシュヒットを記録した「ソウ」は、たぶん映画史に残る優れた脚本で、その後シリーズ化されるほどの人気となった。
とはいえ、シリーズものの宿命で、予算は増えても内容的にはだんどん薄くなっていく一方で、後出しジャンケンのように新たな事実をほじくり出していくだけで映画の質はどんどん劣化していった。
7年ぶりの新作となる本作もこれまでとは異なるアプローチを試みてはいるものの、結局は一作目から続く世界観を拡大させることもなくただただプロットの焼き直しによる再生産をしているようにしかみえない。
タイトルの「レガシー」というのは過去のシリーズの栄光にしがみついてる本作にはぴったりで、シリーズファンには物足りない、新規の観客にはハードルが高いどっちつかずな映画。