鍋レモン

新感染 ファイナル・エクスプレスの鍋レモンのレビュー・感想・評価

4.1
⚪概要とあらすじ
カンヌ国際映画祭やシッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭などで話題となったパニックホラー。

別居中の妻がいるプサンへ、幼い娘スアンを送り届けることになったファンドマネージャーのソグ(コン・ユ)。夜明け前のソウル駅からプサン行きの特急列車KTX101号に乗り込むが、発車直前に感染者を狂暴化させるウイルスに侵された女性も乗ってくる。そして乗務員が彼女にかみつかれ、瞬く間に車内はパニック状態に。異変に気づいたソグは、サンファ(マ・ドンソク)とその妻ソンギョン(チョン・ユミ)らと共に車両の後方へ避難する。やがて彼らは、車内のテレビで韓国政府が国家非常事態宣言を発令したことを知り...。

⚪セリフ
「パパは自分のことばっかり」

⚪感想
ゾンビ作品。

韓国のゾンビ映画って凄い。
ホラーとアクションと人間ドラマのバランスが良い。最後はボロボロ泣いてしまったし。迫力やリアリティ、脚本に演出、キャスト。どれも凄く良かった。

予想外の展開で胸がぎゅんとなったけど面白い。人間の弱かったり、汚かったりする部分が描かれその後に自己犠牲や成長がある。

仕事に熱中しすぎて娘と上手くいっていない主人公である父親。この関係性が割と好きだったりする。
ゾンビを戦う姿を見て段々と父親と娘の仲が近づいていく。
主人公役のコン・ユがかっこよかった。最初は情けなくてダメダメでこんな父親いやって思ったりするし自分たちだけが助かればいいという行動にうんざりするんだけど中盤から頭の良さとを活かしながら活躍し、勇敢な父親になる

娘役のキム・スアンは役と同じ名前なのかな。彼女の純粋無垢な瞳とたまに大人びたり、やっぱり子供だって感じる演出が良かった。

主人公たち以外にも、妊娠している夫婦や部活で乗った男子学生と応援の女子学生、おば様の姉妹、新幹線関係者がいてそれぞれ物語があってよかった。

妊娠している夫婦では夫をマ・ドンソクが演じていて、最初は嫌な人かと思いきや、とても強く頼りになり芯の通ったかっこいい男性だった。強面だけど。アクションもこの男性がメインとなって、ドウェイン・ジョンソンばりの重いパンチでぶん殴ってた。マッチョだった。
奥さんは妊娠していて何も出来ないのかなと思いきや夫と同じく心が強いというかかなり冷静のように思えた。

男子学生と女子学生の関係性と2人が好き同士だったのが伝わってきてキュンとした。2人の結末は切ないけれど上手く纏まっていたと思う。

おばさま姉妹はイライラしてた部分をスカッとさせてくれたので良かった。

ホームレスの男性は感染してるのか感染してないのかどっちなんだと思ったらお、お、おっ!!

韓国ではタイトルが「釜山行」でシンプルなのに邦題は「新感染 ファイナル・エクスプレス」でふざけ倒したなと。嫌いではないけど。

色んな人を犠牲にさせたおっさんはもっと酷い死に方をするべき。走る列車で地面に頭を押さえつけて大根おろしみたいにされるべきだった。

ゾンビのリアリティさと足の速さが怖かった。こんなん現実であったらさっさと食われてゾンビになった方がいいって思っちゃう。
この映画特有の暗闇での設定も良かった。

ラストはハリウッド映画ではない終わり方でわりと好きだった。ちょっと意外だったけど。
韓国映画って面白い!!

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(吹き替え)。
鍋レモン

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