YYamada

スプリットのYYamadaのレビュー・感想・評価

スプリット(2017年製作の映画)
3.6
M・ナイト・シャマランが描く~
【アンブレイカブル三部作②】

〈見処〉多重人格者を描く第二章
①J・マカヴォイ圧巻の演技
・2017年公開作。『スプリット』は多重人格を差していると思われる。
・米国フィラデルフィアの女子高生3人は、誕生パーティーの帰りに、ジェームズ・マカヴォイ演じる謎の男性に拉致され、監禁される。脱出を試みる女子高生は、その男性が解離性同一性障害により、23人の人格を備えていることに気付く。
・3人vs23人による、脱出に向けた攻防の最中、24番目の新たな人格「ビースト」が現れる…。
・解離性同一障害は、幼少期のトラウマが原因で発症する「多重人格」。劇中の医学学会のシーンで言及のとおり、人格毎に性別や精神年齢、肉体的な能力差が本作では特徴的に描かれている。
・多重人格者を演じたジェームズ・マカヴォイは表情や声色、佇まいを人格毎に異なる構築を行い、あたかも別人であるような圧巻の演技力を披露している。あたかも、ひとり『X men』のようだ。
②シリーズとの連関性
・本作のエンドロール前で『アンブレイカブル』キャラクターが登場し、共通の世界観であることが確認出来るが、両作はあくまで別個の作品として視聴出来る。
・本作における解離性同一障害の人格毎に異なる能力差は「無意識でも、人は信じることで変化する」が、次作『ミスターガラス』の重要テーマとして、引き継がれている。
③雑感
・本作は「マカヴォイの圧巻の演技」と「知的な女子高生ケイシーの精神の救出」によって、シリーズ随一の見処の多い作品だと思う。
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