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レッド・スパローのneroのレビュー・感想・評価

レッド・スパロー(2017年製作の映画)
2.5
原作者が元CIAというだけあって、冒頭から謀略に次ぐ謀略で、スパイ同士の裏読み合戦が見どころ。というか、「当然ンなこと全部わかってるんだわい」という本心の見えなさ加減が絶妙。いやあみんなクソです(褒めてる)  
そんな中で、謀略戦に引きずり込まれたプリマ・ドミニクが、権力と暴力そして情報戦の世界を度胸とボディで踊り切る。逃げ道の無い状況のギリギリ感から納得の決着まで、展開はかなりハードで、観客も何を信じて良いのか翻弄される感じが続く。ラストシーンの電話が効いている。

正直後口はよろしくない。ゴーモン系の身も蓋もなさに較べて、色っぽい系の描写が不足なんだよねえ。バランスを取る意味でも、演技全開のとろとろハニートラップの凄さってヤツも見せてほしかった。R18になっちゃってもしょうがないと思うんだがなあ。

養成所の教師シャーロット・ランプリングが冷酷さ全開で、さらに叔父ワーニャがモロ若きプーチンって風情なのは狙ってるんだろうねえ。
アメリカでは国内映画で字幕って選択肢はほぼないらしいが、これはロシア語版で見たかった。
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