ゆりな

君の名前で僕を呼んでのゆりなのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.7
ゲームの「ぼくのなつやすみ」ってダラっと続くように見えて、意外と1日1日がスッと終わっていくしイベントもあるし、テンポ良いじゃないですか。
本作もそういう感じ。ドンドン日めくりカレンダーみたいに、日にちが進んでいく。
8月31日だけじゃなく、9月のような続きがあるところも良かった。そして映像と音楽がサラサラとして綺麗。

全体的に綺麗で胸がえぐられる!
男女関係なしに気になる嫌いなアイツができて、どうしようもなく好きになってしまって…途中からはエリオと一緒にオリヴァーに恋する気持ちに共感して、一喜一憂しながら見てしまった。同じ気持ちの人も多いはず(笑)

夜中に会おうって言われて、待ち遠しくて仕方ない気持ち、分かります。痛いくらい分かるのだけど、痛いくらい忘れてしまっていて、思い出した。
映画のこうやって昔の感情を思い出させてくれるところが好きだ。

関係性ができてからはオリヴァーにフォーカスされていたり、彼女が良い子だったり、ラストにじんわり来たり…見応えが満載で、グッとくるシーンの連続だった。

「何一つ忘れない」と言うエリオ。君は恵まれてると肯定し、素直で弱さもあるエリオは不完全だからこそ良くてズルいなぁと思った。

わたしたち日本人は「何一つ忘れない」って思う恋があったとしても、それを直接本人に言える人がどのくらいいるんだろうか。きっと数%しかいない。
重いって思われそうとか、変なプライドは捨てて、言葉をきちんと使うって大事だなぁ。
ゆりな

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