偽名祐司

ジェーン・ドウの解剖の偽名祐司のレビュー・感想・評価

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)
3.0
ジャケットイラストのインパクトが強いワンシチュエーションホラー。
解剖室(誇張あります)で繰り広げられる一夜の出来事。

話はアプリ参照で。
郊外にある一軒家で3代続く解剖医の仕事を継ぐ予定のトミー。
まだ一人前にはなれないが、不幸にあって気落ちする父・オースティンを手伝い共に働く日々。
ある夜、緊急で名無しの女性遺体=専門用語で「ジェーン・ドゥ」の解剖を頼まれた父。傷一つない美しい遺体を解剖していくにつれ謎が増していく死因。ジェーン・ドゥは一体誰なのだろうか。

解剖室でかつメインが遺体ってのがちょっと変わってて面白いんですが。この解剖、部屋じゃなくて大きな屋敷の地下なので舞台は洋館とも言えます。
なので割とあっちこっち移動することになります、すいません。
解剖室っていうだけでなんとなく寒々しくてジェーンドゥさんの遺体の顔のバストアップが何度も出ますがそれだけで結構ひんやりするものです。
解剖進めるごとに謎が増していき館にも不自然な事が増えていくのでこれは…そういう系統ね?とはすぐ解ります。

それにしても直接的な映像作るのお金かかるからかもしれませんが、煽るのが大変に優秀です、この作品。

斧で叩き壊した扉の裂け目の向こうに何かが居る。
とか死体が確実に死んだ事を示すために足首に括り付ける鈴とか。
まあちょっと鈴の音は使いすぎな気がしますが。
「何かがいる」事を確かめる為に覗き込む的なシーンが多く、シンプルですが煽り効果は高いと思います。
尚ラストのラジオの歌ネタ回収は結構上手でした。

とはいえ最終的に系統がはっきりした後特に何も解決せず話が終了するのは惜しいかな。ホラーとしては「あり」な終わり方なのですが。
次回作があれば良いですが恐らく無いでしょう。

ジャンルがばれた後は割と予定調和的に終わるのでそれほどおすすめはしませんが。
遺体解剖なのに映像的にそれほどグロくないのとひたすら主役のジェーンの顔を観ていたい人は観てみてはいかがでしょうか?

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