茜

アンダー・ザ・シルバーレイクの茜のレビュー・感想・評価

3.8
オタクで冴えない青年サムが隣に住む美女にひとめぼれをするが、突然彼女が多くの謎を残して失踪してしまう。
彼女を探して様々な場所や情報を探し回るサムは、やがてシルバーレイクという街に隠された陰謀に近づいていく。

ざっくりとしたあらすじとしては理解しやすく、結末自体も決して難しくなく分かりやすい。
しかし最初はミステリーとして観ていた映画に、都市伝説や暗号・80年代カルチャーといった色んな要素が絡んできて、徐々に自分が何を観ているのか分からなくなる。
最終的には映画としてのジャンルも不明なうえに、劇中に余りにも多く散りばめられた暗号やメッセージに消化不良を起こしてしまう。

正直、自分はこの映画に隠された多くの謎のうち半分もまともに理解出来ていなかったと思うけれど、
都市伝説やサブカルチャーに精通した人が観れば色んな発見が出来て面白いんじゃないかなと感じた。
でも決してこの映画がつまらない訳じゃなくて、2時間超えの時間も飽きることなく観れたし、
単純にシルバーレイクという街の雰囲気や、そこにひしめくカルチャーを眺めているだけでも非常に面白かった。

まだまだ知識の足りない私は、とりあえず解説を読んでもう1回観て、やっと半分理解出来るくらいかな…。
それでも何回も観たくなるような中毒性のあるスルメ映画。
A24スタジオの映画って個性的で面白いものが多いなぁ。
茜