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ライフの小のレビュー・感想・評価

ライフ(2017年製作の映画)
3.3
観るつもりはなかったのだけれど、キャストの1人、真田広之さんがアレコレ紹介するのをテレビで見た妻のリクエストがあり一緒に鑑賞。宣伝って大事。

世界各国から集められた6人の宇宙飛行士が国際宇宙ステーションで、火星で採取した未知の生命体の細胞の極秘調査を開始する。次第に進化、成長する生命体は、はじめのかわいい感じはどこへやら、次々と宇宙飛行士を襲い始める。

『エイリアン』と『ゼロ・グラビティ』が合わさったような映画との評判で、『エイリアン』は観たことがないので新鮮に感じるかも、と思ったけれど、そうでもなかった。密室で得体のしれない相手に追い詰められる話はありがちだからかしら。

それに生命体は攻撃力、耐久力、敏捷性、知力、どれをとってもスキがなく、狙われたが最後、とても助かるような気がしないから、かえってスリルを感じない、みたいな。

描写はグロテスクらしく、妻によれば隣のご夫婦の奥さんが旦那さんに「もう、こんな映画に連れてきてっ(怒)」みたいな感じで、妻もところどころ目を背けていたというけれど、私個人はそうでもなかったかな。もうね、いろいろ見過ぎて耐性がついてしまったのかも。

観る前は「砕く」とか「ライフ」とかの単語に、殺し方やメッセージ性とかでひとひねりあるのかと期待していたけれど、これといった感じはなかったかな。強いて言えば語りたくなる系のラストだったけれど、シンプルなストーリーなので、すっきり終わったほうが潔かったのではないかと。

観た後の微妙な気分をなんとしたものかと思いグーグル先生に聞いてみると、さすが先生、ちゃんと答えてくれました。何でも<「ゼロ・グラビティ効果」と呼ぶべき現象>が影響しているようなのだ。
(https://wired.jp/2017/07/08/sci-fi-super-boring/)

「ゼロ・グラビティ効果」とは人気スターを起用し、映像技術の進歩により<驚くべき視覚効果が用いられた>同作が大ヒットし、<宇宙を舞台にしたSFは“ドル箱映画”になった>ことを言うらしい。

この結果、SF映画に多額の資金が集まる、つまり投資額が大きくなり、リスクを回避するため<ほかのヒット作を模倣した映画だらけになり、必ず客が入るスター俳優がよく起用されるようにな>ったようだ。

ちなみに<そうしたトレンドのピークとなったのは、『パッセンジャー』>で、<制作費は1億2,000万ドルとされ、ジェニファー・ローレンスの出演料はそのうちかなりの額を占める>(https://wired.jp/2016/09/21/passengers-trailer/)とのこと。

言われてみれば本作もライアン・レイノルズ、ジェイク・ギレンホールと豪華俳優陣。我らが真田広之さんも頑張っていて、日本人もなかなかやるな的な。とはいえ、本作の役者さん達に強い思い入れはなく…。

●物語(50%×2.5):1.25
・ハラハラ感、自分はあまり…。<ほかのヒット作を模倣>したことは制作者も認めているとか。

●演技、演出(30%×4.0):1.20
・制作費の大半は出演料? 日本代表・真田広之さん、英語上手いんじゃね。

●映像、音、音楽(20%×4.0):0.80
・『ゼロ・グラビティ』は観ていたけれど、映像は良かった。
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