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名探偵コナン から紅の恋歌のbackpackerのレビュー・感想・評価

3.0
◾︎劇場版名探偵コナン第21作

【作品情報】
公開日   :2017年4月15日
作品時間  :112分
監督    :静野孔文
製作会社  :小学館、読売テレビ、日本テレビ、ShoPro、東宝、トムス・エンタテインメント
アニメ制作 :トムス・エンタテインメント
脚本    :大倉崇裕
原作    :青山剛昌
音楽    :大野克夫
撮影    :野村隆
配給    :東宝
主題歌   :『渡月橋 〜君 想ふ〜』(倉木麻衣)
出演(声) :高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、山口勝平、堀川りょう、宮村優子、ゆきのさつき、緒方賢一、岩居由希子、高木渉、大谷育江、林原めぐみ、松井菜桜子、大谷育江、宮川大輔、他

【作品概要】
大阪と京都を舞台に、百人一首をテーマとした事件の謎を解く、『迷宮の十字路』以来和のモチーフを主軸とした作品。
脚本に『落語シリーズ』『福部警部補シリーズ』等で知られる推理小説家の大倉崇裕が抜擢され、前年まで続いていたアクション偏重傾向から、ミステリーに重心を移そうと試行錯誤がなされた作品でもあるが、次作以降アクション重視の路線に戻ってしまった。(「コナンにミステリーは不要」という世論でもあるのだろうか?)

【作品感想】
せっかく推理小説家の大倉崇裕が脚本になったわけですが、コナンワールドが持つ強制力が作用するからか、ぶっ飛んだ爆発とリミッターの壊れたアクションが炸裂して、肝心のミステリーはそんなに深みを感じなかったなぁ、なんて。素人目な感想でございます。

コナン爆発ウォッチャーでありながらこんなことを言うのは道理に合わないかもしれませんが、こと本作においては、爆発はいらんかったです。
そもそも、作中殆ど登場しない海江田という男が、爆弾騒動全体をプロデュースしてるうえに、彼が主導しているにも関わらず爆死したりと、無理とご都合主義が混ざり合って正直カオス……。
そもそも、テレビ局のビルを爆破する等の御大層なことをせんでも、いかようにも処理できそうな"犯行動機" ってのが、爆発の本質的価値を低減させてるんですよ。美しくない。
もっと爆発に拘りを、爆破することに対する美学を、爆弾を扱う難しさを。とりわけ重要なことは、その爆発に意味があるのか、こちらを納得させて欲しいんです。
爆発は、ご都合主義や面倒事をごまかすための、免罪符でも、便利屋でもないんだぞ……。
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