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ミッドナイト・エクスプレスのRのレビュー・感想・評価

4.6
トルコから自国へなかなかな量のハシシを持ち帰ろうとするアメリカ人ビリーが空港で見つかって監獄行き。麻薬取引などでトルコへの国際的不信がつのっていた矢先、見せしめで長期禁錮刑を言い渡される。監獄でのひどい生活状況、折檻は当然、衛生状態も治安も悪い。そんななか何とか3年すごし、出所まであと少しというところで、再審になり終身刑に引き延ばされる。この裁判でビリーが行う弁論が迫真! サスペンスフルな序盤、プリズン系、BL、法廷モノ、脱獄モノ、など様々なジャンルを見事に統合した前半を経て、後編はビリーが精神的にも肉体的にもゴリゴリ追いつめられ、頭がおかしくなっていくさまから目が離せない。狂気みなぎる地獄の極限状態がシュールかつトリッピーに描かれ、ついには衝撃的なオ◯◯ースィーン…!と衝撃の乳描写!ぐはあぁ、だが愛こそがビリーに人間性を取り戻させる! 最後の額にキスのシーンはほんとに感動的、そして、運命の瞬間、心音が大音量で聞こえ始めてからはすごいスリル! 重いテーマな割りにはテンポが軽快であっという間の2時間。ドキドキするしグルグルするしもう大変! 全体的になーんかホモホモしい雰囲気が漂ってのは音楽のせいなんかな? 主演の人の雰囲気? とにかくいままでに見たことのない映画世界が展開していくので、すごくおもしろい! すごくおもしろい! ただ、ふつうの日本人がこの映画を見るときに注意すべきことは、一般にほとんどの先進国で、大麻は、お酒やタバコに比べてマシなものであると当たり前に考えられている事実と、特に本作はバリバリのエンターテインメント作品で、実話を基にしてるってだけなんで、それがどんだけ歪められまくってても、面白けりゃいいんだよ!というスタンスで作られてるという点。見る前にそれを頭に入れて見てないと、フルに楽しめない可能性アリ。
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